2025年2月

2025年2月 2日 (日)

20250202112序盤は早く指し進めていた増田八段でしたが、上図で藤井棋王よりも先に一分将棋に突入しました。局面は先手が指しやすいと見られています。飛車に当てて馬を作り、▲3四飛に△8二馬と引きつけて粘りの姿勢を示しました。
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(武蔵)

20250202102増田八段は2枚の角を頼りに、一点集中で攻め続けます。△5四桂と打ち、▲同桂は△7七角成以下、先手玉は寄り筋に入ります。そこで、藤井棋王は▲6三歩成と捨てました。歩が切れれば▲6七歩の受けが利いて、後手からの攻めを食い止められそうです。
局面は終盤戦。残り時間は▲6三歩成の局面で、▲藤井3分、△増田6分です。
Img_6380(増田八段は攻め倒せるか)
Img_6373(藤井棋王はしっかりと受け止めて、反撃のタイミングをはかりたい)

(武蔵)

国道33号線をはじめとする高知を走る路面電車は、まさに県民の足といえるでしょう。高知で電車といえば、路面電車を指すようです。日本最古であり、日本最長の距離を走る路面電車としても有名です。
1301(ごめんは謝罪ではなく、南国市を代表する後免駅)

(武蔵)

2025020278時刻は18時を回りました。神経戦の状況から、局面が動き始めました。3五にいた角を1七に引き、控室の森九段は「歩があれば」といったところで、△3五桂がモニターに映りました。以下▲同角△同銀▲同飛△8八角が示されましたが、▲同金△同歩成▲6八玉(変化図)の進行は後手の攻めが重く、対して先手には▲4五銀や▲4五桂が残って、先手に楽しみが多い局面といえそうです。2025020285桂打ちに藤井棋王は時間を使い、残り時間は10分となりました。
Img_6419(外も薄暗くなってきた)

(武蔵)

2025020274△8七歩は陣形を乱す手筋の垂らしで、この手の考慮中に増田八段は残り時間が1時間を切りました。先手が放置すれば、玉の逃げ道を制限できます。▲8七同金以下、△4四角▲同角△同飛▲6六角△4七飛成▲同金△3八角(変化図)が進行の一例。2025020282先手の玉形を乱しての両取りは、より厳しくなりそうです。実戦は△8七歩を放置して▲3九飛と寄りました。変化図の両取りの筋を消して、▲8七金と歩を払いやすくした意味がありそうです。
Img_6383(増田八段は△8七歩に37分を費やした)

(武蔵)

国道33号を東に歩き続けると、高知駅に続く大通りと交わります。その一角にあるのは、高知の名所のひとつ「はりまや橋」。高知市のシンボルとして知られる朱色の橋で、その周辺は公園として整備され、休憩スポットにもなっています。ただ、昨年10月から今年3月8日(土)までは復旧工事のため、朱色の橋は見られません。見物にこられた観光客からは、残念がる声も聞かれました。
0005(はりまや通りをまっすぐ北に進むと、1キロほどで高知駅に着く)
0006(本来なら朱色の美しいこぢんまりとした橋がかかっている)
0007(アンパンマンのキャラクターは、日本だけでなく世界の子どもたちから愛される)
1000(高知駅に着くとすぐにアンパンマンがお出迎え)

(武蔵)

前夜祭会場となった「城西館」から対局場までは、国道33号をまっすぐ東に進んで約2キロほどの道のりです。道中には土佐を代表する偉人の出生地がありました。

0001_2(坂本龍馬の生誕地近くにある記念館)
0002(坂本龍馬誕生の地)
0003(記念碑。毎年11月15日は龍馬誕生祭が催される)

(武蔵)

202502026716時を回って、藤井棋王の残り時間が1時間を切りました。上図▲7五銀は46分の長考で指されました。△4四飛には▲同角△同角に▲6四歩が感触のいい突き出しになります。増田八段は、ほとんど時間を使わずに△5四飛と途中下車しました。再び藤井棋王は手を止め、5分を消費して▲7九玉と手を渡しました。玉を安全にしながら▲6九飛を見せて、後手の動きを誘っています。

Img_6415(16時頃、1階中央後部からの大盤解説会)
Img_6414(舞台には島井女流二段の師匠でもある森九段の姿があった)

(武蔵)

15時を回って、午後のおやつの時間になりました。藤井棋王は窯出しチーズケーキ、ごっくん馬路村。増田八段は「ぼくらはみんないきている」と土佐文旦クリームチーズタルト、土佐山ジンジャーエール辛口。「ぼくらはみんないきている」は、アンパンマンの作者である、やなせたかし氏をモデルにした連続テレビ小説放送を受けて作られた、アンパンをイメージしたまんじゅうです。
20250202img_6402(藤井棋王の注文はスフレタイプのチーズケーキ)
20250202img_6407(増田八段の注文。文旦も生姜も高知名産品のひとつ)
20250202img_6410(ぼくらはみんないきている、は童謡・唱歌の「手のひらを太陽に」の一節の名を冠す。作詞はやなせたかし氏が作詞した)

(武蔵)