大盤解説会場へ
終局直後
【勝った永瀬王座の談話】
――△4三角(42手目)に▲6八玉が工夫の一手という声もありましたが、分かれはいかがでしたか。
永瀬 ▲6八玉と▲4五歩(49手目)の相性が悪かったかもしれません。(以下)△同歩とされて指し方が分からなかったです。
――△4六歩(54手目)に対して少考で▲4五桂と跳ねましたが、その辺りは。
永瀬 6八玉型が薄い形なので、自信がないのかなと思いながら指していました。
――そのあと△3八銀(64手目)に対して▲4四銀と出たところは。
永瀬 両取りをかけられて、こちらとしては攻めるのは仕方ないような感じがしたので、▲4四銀と出てどうなっているかなと思っていました。
――(▲4四銀の)手応えはどうでしたか。
永瀬 よく分からなかったんですけど、先に詰めろをかける形になったので、難しいような気はしました。
――優勢になったと思われたところは。
永瀬 思ったところはなかったんですけど、1手、こちらの攻めが早ければと思っていました。
――シリーズ初勝利となりました。第4局に向けての抱負は。
永瀬 まずは第4局につなげることができてよかったと思いますので、精一杯準備して頑張りたいと思います。
【敗れた渡辺棋王の談話】
――△4五同歩(50手目)と取られた辺りはいかがでしたか。
渡辺 手が広いところかなと思ったんですけど、△7五歩(48手目)と突いたからには▲4五歩に△同歩なのかなと。
――△8六歩(60手目)ところで、検討では△3八銀という手が出ていました。
渡辺 そうですね。(本譜と比べて)ちょっと味が違うんですよね。その辺りがよく分かっていなかったんで。
――△3八銀(65手目)のところは。
渡辺 速度計算が分かっていなかったですね。
――一局を通していかがでしたか。
渡辺 いきなり折れてしまったような将棋なので、そこは残念ですね。
――第4局に向けて。
渡辺 今日の将棋は早めにダメにしてしまったので、次は立て直していけるようにしたいと思います。
(玉響)
永瀬王座が初勝利
図の局面で渡辺棋王が投了しました。終局時刻は17時54分。消費時間は▲永瀬3時間21分、△渡辺明3時間48分。
永瀬王座がシリーズ初勝利で1勝2敗とし、対渡辺戦の連敗を4で止めました。第4局は栃木県日光市「日光東照宮」で行われます。
(紋蛇)
終局近し
図は持ち駒の銀を4三に打った局面です。この手は▲4二角以下の詰めろ。渡辺棋王に誤算があったのか、急に差がついたようです。現局面は先手勝勢と見られています。
(玉響)
現地大盤解説会の様子
みなとぴあ
終盤戦に突入
午後のおやつ
新潟グランドホテル
本局の対局場である新潟グランドホテルは、1972年に創業、87年に宴会棟を新築してリニューアルオープンされました。棋王戦五番勝負では毎年恒例となっている対局場で、国の重要文化財である萬代橋のほか、柳都大橋、朱鷺メッセなどの景観を望むことができます。
【新潟グランドホテル】
https://www.ni-grand.co.jp/
(玉響)