感想戦
大盤解説会場へ
終局直後
最終手▲7二金を着手する久保棋王。
(久保棋王)
▲7六飛は作戦通りですか?
「まあそうですね、この形になればやろうかなと
思っていました」。
先手だと▲7六飛でいこうと?
「まあ形が合わないとできないのですが、いける
形の将棋になったので」。
序盤からの感覚はいかがですか?
「実戦でやったことがないので、わからないこと
ばかりなのですが、ただ先手番なので勢いよくい
こうかなと思っていました」。
優勢を意識されたのはどの辺でしょうか?
「自玉が安泰になってよくなったと思いましたね。
ただ途中は難しくて分からなかったですね」。
46手目の▲4六馬は控室でもかなり驚いたの
ですが?
「ちょっと苦しくなっている可能性もあるかなと思
ったんですが。勝負手っぽい手を指しました。継
ぎ桂(▲5六同歩に△5七桂打)を食ってしまうと
もたない形なので」。
これで3連覇に向けて好スタートですが第2局に
向けての抱負を。
「今日はあれですけど、2局目は2局目で準備をし
ていきたいと思います」。
(渡辺竜王)
急戦石田流は予想されていましたか?
「そうですね。予想の中の1つでした」。
序盤から難しかった?
「そうですね。手将棋なので」
中盤あたりは形勢はどのように?
「難しいと思っていたのですが、終わってみれば
少しずつ悪かったのかなと」。
次は先手番ですが第2局に向けての抱負を。
「今日は最後、ちょっと差がついてしまったので
もう少しよい将棋を指したいです」。
(吟)
久保棋王、押し切る。第1局を制す
先手勝勢
先手優勢
16時40分頃の局面
16時10分頃のモニター
久保棋王の▲5三歩の叩きに対して渡辺竜王が
読みを入れている。
「大盤解説会ではこれを次の一手にしたようです。▲
5三歩と打ちました。久保は自分が優勢だと思ってい
るということが分かります。控室の若手もそう思ってい
るようです。私は△4二金と逃げるのではないかと思い
ますが、相当な利かされです。▲5三歩を△同金は▲
4二銀から清算して▲5五馬か、単に▲5五馬かで勝
てると久保が読んでいる筈。それをかわしたのが△4
二金なのですがね」(米長永世棋聖)。
渡辺竜王が考慮中。久保棋王は席を外している。
「長岡君はえらいな。あれだけビシッとしてる記録係はいないと
思うんだけどな~」とつぶやく片上六段。
たしかに背筋がピンと伸びている。
(吟)