2010年3月19日 (金)
本日の棋譜
村山五段と広瀬五段、本局の総括
「佐藤九段が作戦勝ちからうまく戦機をつかんだと思ったのですが、ずっと難しかったのかもしれません。途中からは佐藤九段の攻め、久保棋王の受け、という展開になりましたが、78手目の△2七角から△8四歩と突いて馬冠を構築した構想が絶妙だったとおもいます。あの手筋は初めて見ました。終盤、佐藤九段も食いつきましたが、やはり馬の守備力が大きく少し足りませんでした。決着局も本局のような熱戦を期待します」(村山五段)
「仕掛けた直後ぐらいは佐藤九段に不満なしと見ていましたが、その後目立った悪手もなく負けてしまったという感じがしました。この独特の大局観が今の久保棋王の強さだと思います。振り飛車党には参考にしたい手筋も多くでましたし、久保棋王にとっては会心譜だったのではないでしょうか。これでまたもやフルセットということで、本局以上の熱戦を期待しています」(広瀬五段)
感想戦
大盤解説会場へ
終局直後の両対局者
終局の様子
久保棋王競り勝つ。決着は最終局へ
久保棋王が144手で勝利し、防衛に望みを繋いだ。棋王位を賭けた戦いは今期もフルセットとなった。第5局は3月30日(火)大阪市福島区・関西将棋会館で行われる。
久保勝勢
△6六歩が痛打。久保が勝勢である。後手は馬の力が強い。
(吟)
急所の△8五歩
△8五歩と突いた手が評判がいい。先手玉を狭くし、後手玉を広くしている。▲6三と寄と馬に狙いをつけたいが、それには△8四馬も用意している。
(吟)