感想戦
大盤解説会場へ
終局直後
―― 郷田さん、中盤から非常に難しい戦いだったと思うのですが。
郷田 変化が多い将棋でよく分からないまま指していました。
―― ▲6七金右(69手目)と上がった辺りの形勢判断は?
郷田 他の手が浮かばなかったのでしょうがないかなと思っていました。
―― 優勢を意識されたのは?
郷田 ▲4五桂(107手目)ですね。最後まで分からないですが、駒を持てば詰む形になったので。
―― 好発進となりましたが第2局以降の抱負を。
郷田 1局1局指すだけです。
―― 今日は中盤から苦しかったのですか。
渡辺 そうですね。中盤で長考(△9四飛・1時間22分の考慮)になったところで思わしい手がないので、まずいような気がしました。
―― ▲6七金右(69手目)は意表の手でしたか?
渡辺 ▲8三桂を先に打つかという話ですが、どちらもあるかなと思っていました。ただ本譜は▲9七歩(79手目)まで進んでみて、あまり思わしくなかったです。
―― 棋王戦は始まったばかりです。第2局目以降のお気持ちを。
渡辺 巻き返せるように頑張りたいと思います。
郷田棋王が先勝
郷田真隆棋王に渡辺明竜王が挑戦する第38期棋王戦五番勝負第1局は18時45分、125手で郷田棋王の勝ちとなりました。消費時間は郷田3時間44分、渡辺3時間59分。
第2局は2月23日(土)に石川県金沢市「北國新聞会館」で行われます。
(銀杏)
郷田棋王優勢
▲8六銀を見て森下九段は「かなり先手が厚くなりましたね」と話す。森下九段のニュアンスから郷田棋王が勝勢に近い優勢のようだ。▲8六銀は端を緩和している。端から強襲されなければ怖いところはなくなる。
(吟)
いい味ですねぇ
歩切れの先手が9筋で貴重な1歩を補充した。歩が手に入れば▲2四歩が厳しい。
「▲9六歩はいい味ですねぇ。こちら(後手側に座っている)を持って自信ないです。▲9六歩の局面は先手が厚く見えます」と森下九段。