2019年3月17日 (日)

Img_3187 終局直後の様子。

Img_3196 7連覇を達成した渡辺棋王。

【渡辺明棋王の談話】

――対局を振り返っていかがでしたか。
「前例が少ない形なので、昼休の辺りはどういう方針で指すか悩ましかったですけど……ちょっと待つ手がわからないので攻めてみた感じです。終盤もよくわからなかったですが、最後はちょっと……安全勝ちを目指すべきでした。詰みかなと思っていってしまった部分があって、ちょっと読みきれてはいなかったので」

――優勢を意識されたのはどのあたりでしたか。
「▲5四角成(117手目)と金を取ったところは勝ちになったかなと思ったのですが、その後ちょっと方針が定まらなくて。寄せと受けきりの見合いでやっていたらおかしくなったので、方針をどちらかに決めなければいけなかったです」

――これで防衛されて7連覇を達成されましたが、その記録に対してはどういう思いですか。
「もう、そんなところまで来たのかな、という感じがしています」

Img_3209 広瀬竜王の二冠目はならなかった。

【広瀬章人竜王の談話】

――対局を振り返っていかがでしたか。
「類型のあまりない将棋だったと思うので、どういう感じになるのかなと思っていたのですが。いきなり仕掛けられて、何かちょっと指しにくさを感じながら指していました」

――終盤は難しくなったところもあったか、という声もありましたが。
「ちょうど時間がなくなったあたりで勝負どころを迎えたのかなと。そこでちょっとミスをしてしまったのが敗因かなと思います」

――棋王戦五番勝負に初挑戦されましたが、シリーズを振り返っていかがでしたか。
「1日制のタイトル戦というのが初めてだったのですが、そのスピード感などに慣れてきたところで終わってしまったかなと。今回の経験を今後に生かしたいと思っています」

(八雲)

135いよいよ最終局面を迎え、渡辺棋王が銀の捨て駒から詰ましにいきました。ただ、控室ではまだ詰み手順が読みきられておらず、渡辺棋王もギリギリまで時間を使って着手しています。詰むや詰まざるや。最後のドラマが展開されています。

(八雲)

117図は18時58分の局面。先手は飛車角交換から一気に寄せに出ました。「これは後手玉が寄ってしまいました。大勢決したと思います」と検討陣。渡辺棋王の7期連続の戴冠が見えてきました。

(八雲)

104時刻は18時30分を回りました。形勢は先手がリードを保っていると見られていますが、広瀬竜王も決定的な差をつけられずに踏みとどまっています。図の△2八飛を指して広瀬竜王の残り時間は8分、渡辺竜王は25分残していましたが、この局面で時間を使っています。

Img_3172 外は夜の帳が下りた。

Img_3173 庭園には、対局室が明るく浮かび上がっている。

(八雲)

96時刻は18時を回りました。少し前に指された、図の△7九銀が検討陣の読みになかった手です。この手に対して▲9八玉が安全と見られていましたが、それは△8六桂▲同金△7七角で逆転することがわかりました。このとき後手玉も▲4二銀△同金▲同角成△同玉▲2二飛成△3二銀▲3三歩成△同桂▲3四桂で危ないのですが、△5一玉とかわして際どく残っているとのことです。
渡辺竜王は△7九銀に▲8七玉とかわしました。逆転の順はしっかり見抜いている模様です。ただ▲8七玉に△6九角と追撃されるため、少し前よりも後手が追い上げている雰囲気が出てきています。形勢はまだまだ予断を許さないようです。

Img_3169 控室ではステチェンスカ女流1級と片上七段の師弟コンビで検討が進められている。

(八雲)

Img_3154 17時過ぎ、将棋まつりは各種イベントが終わり、大盤解説に注目が集まっている。

Img_3146 この時間の担当は戸辺七段と鈴木女流二段。終盤の詰む詰まないのところまで踏み込んで解説が行われていた。

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(八雲)

86図は16時半過ぎの局面。△8五歩の合わせに渡辺棋王が時間を使っています。
控室では、青野九段と、来訪した片上大輔七段が終盤の変化を検討しています。図から▲8五同歩に△同飛▲8六歩△6五飛▲2四桂△同歩▲5六銀△7九角▲同飛△同銀不成▲同玉△6八歩成▲同銀△8九飛(下図)が、後手がうまくいく可能性のある一例として示されました。ただ、この変化は後手に都合よく進めたもの。実際の形勢は、後手がやや苦しいと見られています。

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Img_3141 控室の検討の様子。

Img_3135 庭園はだいぶ日が傾き、ヤシオツツジの花が夕日に照らされていた。

(八雲)