桂得と歩得 昼食休憩明けの△7五歩から、▲6六歩△8四飛▲6五歩△4四歩▲6六銀△4五歩▲同歩(下図)と進みました。後手は桂得、先手は持ち歩の多さが主張となります。▲4五同歩のあとは、△7六歩▲7五銀△8一飛に▲6四歩や▲7四歩が狙い筋です。▲7五銀のほかに▲4四歩と伸ばして、△3二金なら▲2二歩という厳しい追撃もあります。局面は中盤の難所。互いの主張がぶつかりました。(武蔵)
高知県でのタイトル戦 高知県で男性棋戦のタイトル戦は、名人戦と棋王戦が指されています。初めて開催されたのは1978年の第36期名人戦七番勝負第4局。本局の立会人を務める森けい二八段が、中原誠名人に挑戦しました。棋王戦ではこれまで、1995年の第20期五番勝負第1局▲森下卓八段-△羽生善治棋王戦と、2004年の第29期五番勝負第1局▲谷川浩司王位-△丸山忠久棋王戦が指されています。高知対局は▲谷川-△丸山戦以来、21年ぶりの開催です(段位・肩書は対局当時のもの)。(高知までの道中、車窓から大歩危峡を望む)(武蔵)
高知市文化プラザかるぽーと 対局場となった「高知市文化プラザかるぽーと」は、2002年4月に開館された高知市の文化創造と生涯学習の拠点となる複合施設です。特徴的な円柱状の外観が印象的で、大盤解説会場の四国銀行ホール(大ホール)のほかに、龍馬学園イベントホール(小ホール)、BILBOギャラリー、横山隆一記念まんが館などを備え、市民の文化活動を支援しています。 (3階の横山隆一記念まんが館。横山隆一氏は日本の漫画家として初めて文化功労者となった) (武蔵)
対局再開 13時、対局再開。増田八段は△7五歩と反発しました。対局再開には、先月行われた本局の開催記念となる高知こども棋王戦の上位入賞者が入室しました。小学生低学年、同高学年、中学生の各クラス優勝、準優勝の副賞として、再開の様子を見学できる権利を獲得しています。 (対局再開時も、先に部屋に入ったのは増田八段)(やや遅れて藤井棋王も入室した)(対局再開から間を空けて着手した)(武蔵)
昼食休憩の間の対局室 本局で使用された盤駒は、21年前の第29期第1局でも使用されました。どちらも県内のアマチュア強豪である小野憲三さん所有のもので、盤は本カヤ7寸盤の逸品です。(昼食休憩時の局面)(本局の使用駒は金井静山師作、水無瀬書)(武蔵)
昼食休憩 上図の局面で増田八段は20分を消費して12時となり、昼食休憩に入りました。消費時間は▲藤井2時間3分、△増田28分。昼食のメニューは藤井がビーフカレーと山北みかんジュース、増田が土佐あかうしローストビーフ重、リープル。リープルは高知県民のソウルドリンクといわれる乳酸菌飲料。対局は13時から再開されます。(藤井棋王はビーフたっぷりのカレーを注文) (増田八段はビーフ重に多くの小鉢が並ぶ)(武蔵)
指導対局 佐藤天九段、黒田尭之五段、島井咲緒里女流二段ら大盤解説会を務める解説陣は、午前中は指導対局を行っています。(指導対局は2階四国銀行ホールのロビ-で行われた。ホールで午後から大盤解説会が開かれる)(8面指しが計3か所)(佐藤天九段)(黒田五段)(島井女流二段)(武蔵)