新潟対局の歴史を読む
新潟日報社は棋王戦が第50期を迎えた節目に『棋王戦50期記念 にいがた将棋物語』を出版しました。新潟は第4期に初めて五番勝負の舞台になり、今期は44回目の開催です。本書では新潟で行われてきた棋王戦の歴史を紹介しているほか、永世棋王の資格を持つ渡辺明九段の特別インタビュー、舞台裏や将棋界にまつわるコラムを掲載。昨日3月1日はちょうど発売日を迎え、打ち合わせの席では両対局者も興味深そうに目を通していました。
【「棋王戦50期記念 にいがた将棋物語」新潟日報ブックレット⑥ | 新潟日報オンラインショップ】
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午前のおやつ
挑戦者の研究手
観戦記情報
対局開始
見どころ紹介
両対局者の退場後、棋士と女流棋士が明日の見どころについて語りました。伊藤明日香女流初段は大盤解説会のパソコン操作役です。
森内九段は「増田八段は、最初に習った先生が自分と同じでして、兄弟弟子のようなところもあります。子供の頃から才能がありました。明日は増田八段の戦いぶりに注目しています」、飯島八段は「増田八段とは、森下先生のご紹介で研究会をしていたことがあります。彼が奨励会の級位者の頃でした。一流棋士になられて、タイトル挑戦は当然の摂理です。明日は頑張ってほしい。名局を期待しています」、森下九段は「棋王戦を盛り上げてもらうためにも増田には頑張ってもらいたい。藤井さんは(25日に叡王戦本戦で敗れて)八冠復帰の道が一時的に閉ざされてしまいましたが、その思いも明日はぶつけてくるのではないかと思います」と、厳しい状況の挑戦者への激励が目立ちました。
開催地の新潟に関しても、森内九段と森下九段は棋王戦の対局者として訪れたことがあり、飯島八段は親族が新潟出身と縁があります。伊藤明女流初段は「新潟には仕事で何度も来ています。食事と日本酒がおいしくて大好きな場所です」、武富女流初段は「私は初めての新潟です。ずっと訪れたい場所でした」と話していました。
お楽しみ抽選会ではさまざまな景品が用意され、地元新潟出身の駒師、大竹竹風師の手による盛上駒が登場すると会場が沸きました。最後は新潟日報社の石山真・常務取締役CMOが「棋王戦の50期のうち新潟対局は44回を数える。明日は熱戦を期待したい」とあいさつして中締めとなり、前夜祭は盛況のうちに閉幕しました。
(大竹竹風師が手掛ける駒はタイトル戦だけでなく、普段の公式戦でも使われている)
(中締め……新潟日報社 石山真 常務取締役CMO)
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