2026年3月 1日 (日)

対局者の昼食は、藤井棋王は「海の幸重御膳」。増田八段は「大人様ランチ(サーロインステーキ)」、「ミニ珈琲フロート」でした。(銀杏)

Dsc_5943001(藤井棋王の昼食)

Dsc_5929002(増田八段の昼食。デザートもついてボリュームがある。お子様ランチのように、ウインナーに旗が立っている)

Dsc_5957_2(撮影用のメニューは藤井猛九段と佐々木大地七段が食べた。「お子様ランチを食べたことがないんだよね」と藤井猛九段)

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20260301_55図の55手目▲3四歩の局面で増田八段が15分使って昼食休憩に入りました。消費時間は▲藤井1時間4分、△増田1時間9分。対局は13時再開です。(銀杏)

20260301_43上の図は43手目▲5六歩の局面。藤井棋王は銀ばさみにして▲4七歩を狙っています。増田八段は△3七銀不成▲同桂△4六角▲8八玉△3七角成▲2九飛と進めて下の図へ。△3七銀不成から△4六角の王手桂取りは、先手が▲5六歩と突いたことで生じました。藤井棋王が引っ張り込んだといえますし、増田八段は銀ばさみを承知で、△4六銀、ひいては△5五銀と出たものと思われます。
下の図で(1)△7六桂は▲同銀右△同歩▲同銀と清算されると、「後手は攻め駒が増えないのがきついです」と立会人の藤井猛九段。そこで(2)△9五歩▲同歩△9六歩と垂らして、相手に手を渡す指し方も有力です。(銀杏)

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Dsc_5830(藤井猛九段はスーツに着替えている)

棋王戦の初の新潟県対局は、1979年3月に行われた第4期五番勝負第3局▲米長邦雄八段-△加藤一二三棋王戦(肩書・段位は当時)でした。対局は相矢倉で米長八段が雀刺しから1筋を攻める将棋に。連敗スタートでカド番だった加藤棋王が、米長八段の攻めを受け止めて競り勝っています。
棋王戦の新潟県対局は、第4期から第20期、第22期、第23期、第25期~第28期、第30期からは毎年開催されており、本局は45回目となります。
記者の調べでは、新潟県でのプロ棋戦、女流棋戦のタイトル戦はこれまでに94局ありました。新潟県でのタイトル戦の45%以上が棋王戦となります。(銀杏)

Img_6086(モニュメントと朱鷺メッセ。朱鷺メッセは複合一体型コンベンション施設で、万代島ビルは新潟県で最も高い建築物。2023年撮影)

10時になり、対局者に午前のおやつが出されました。
藤井棋王は「苺のチーズケーキ」、「アイスレモンティー」。増田八段は「苺のパリブレスト」、「クリームソーダ」でした。(銀杏)

Dsc_5799(藤井棋王のおやつ)

Dsc_5823(増田八段のおやつ)

4期連続で五番勝負に登場する藤井棋王の成績は10勝2敗1持将棋(1千日手)です。先後別に見ると、意外なことがわかります。先手では3勝2敗1持将棋(1千日手)、後手は7勝0敗と、後手番のほうがいい成績を挙げているのです。藤井棋王は先手番での勝率の高さが際立っているため、先手番のほうが苦戦しているのは珍しいです。
2026年2月末時点では、ほかの棋戦でも藤井棋王は七番勝負では先手番、五番勝負では後手番のほうが成績がいい傾向があります(叡王戦では先手勝率のほうが高い)。
今期五番勝負第1局は、増田八段が注文をつけた序盤からペースをつかんで勝利しました。本局ではどのような結果になるでしょうか。(銀杏)

Dsc_5741(対局開始直後にお茶を飲む藤井棋王)

20260301_37図は37手目▲7六同銀右の局面。部分的には△7四歩と控えて打って、次に△7五銀とぶつけるのがよく見かける指し方です。ところが、増田八段は△7五歩と銀取りに直接打ちました。▲6七銀のあとに右銀が使いにくいのがネックですが、△5五銀と出て歩を狙うのが工夫の作戦です。
増田八段の序盤作戦は第1局から工夫を盛り込みながら積極的です。挑戦権を獲得した際のインタビューで、「前期は消極的な将棋が多かった」旨の発言がありました。その反省を生かした作戦選択であることがうかがえます。
藤井棋王は図から△7五歩▲6七銀△5五銀に▲7九玉と引いて、4六歩を守らない指し方を選びました。控室では▲4七金△6四歩▲7九玉△6五歩▲同歩△9五歩▲同歩△7三桂から、後手がガンガン攻める展開が検討されていました。(銀杏)

Dsc_5720(対局前の増田八段)