先ほどの記事(リンク)から▲4六歩△2六歩と進みました。▲4六歩は2五飛型を生かした手で、次に▲4七銀と組むつもりです。2六飛型で▲4六歩を指すと△8八角成▲同銀△4四角がありました。これは納得の手です。
△2六歩には意表を突かれます。一般的に歩の手筋とは、飛車の前に打つものがほとんどです。たとえば2九飛型に△2八歩▲同飛として3九に隙を作ったり、同じく2九飛型に△2六歩として飛車を止めつつ、▲同飛なら角交換から△4四角を狙ったりといった具合です。それとは違い、本譜は飛車の背後に打っています。もし先手の飛車が3五にいれば、▲2五飛と歩の裏側に回り込みたくなるようなところ。新しい感覚の手筋といえます。
後手の狙いは△8八角成▲同銀△2八角でしょうか。また、▲2六同歩なら角交換から△4四角です。どこかで△2七歩成▲同銀と形を乱すこともできそうです。関係者控室では、△2八角や△4四角を消す意味で▲6六歩が候補に挙げられています。角交換を封じられてから▲2六飛と歩を取られてはいけないので、後手は何らかの手段で動いていくでしょう。先手はその順も読まなければいけません。
2022年12月19日 (月)