対局再開から△8六歩▲同歩△同飛と進みました。前例は、図の局面ではゼロですが、2六飛型にすると70局を超えます。横歩取り△8五飛戦法が流行していた時代によく指されました。佐藤九段が奨励会員や四段だったころの話です。飛車の位置が違うとはいえ、部分的な経験値では20歳の藤井竜王を上回ります。
2六飛型の将棋では、△8六同飛に▲3五歩が受けの形です。その場合は後手の3筋方面が激戦地になり、4一玉に戦火が降りかかる変化もあります。しかし、2六歩型の本譜では▲3五歩がありません(△3六歩と打たれる)。この点は後手のポイントといえます。先手は新しいアイデアが求められます。
2022年12月19日 (月)