2021年3月

2021年3月16日 (火)

渡辺明棋王に糸谷哲郎八段が挑戦している第46期棋王戦五番勝負は、渡辺棋王2勝、糸谷八段1勝という状況で第4局を迎えました。渡辺棋王は、本局で勝てば棋王位9連覇を達成することになります。対局は3月17日(水)に東京都渋谷区「東郷神社」で指されます。
対局開始は9時。持ち時間は各4時間。先手番は糸谷八段です。
本局の立会人は塚田泰明九段。記録係は廣森航汰三段(中座真七段門下)が務めます。
本局の中継は棋譜コメントを吟、ブログを睡蓮が担当いたします。どうぞよろしくお願いいたします。

【株式会社共同通信社】
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2021年3月 7日 (日)

Dsc_9624(優勢になってから明快な順が見つからなかったと語る)

Dsc_9654(持ち前の粘りを見せたが、わずかに届かなかった)

Dsc_9607001(踏みとどまって底力を発揮した渡辺明棋王)

Dsc_9659(誤算があって苦戦に陥った糸谷八段。感想戦では苦笑いを浮かべるシーンが見られた)

Dsc_9669(感想戦の様子)

Dsc_9686(感想戦を見守る立会人の青野九段と記録係の木村三段)

Dsc_9681(感想戦は約1時間行われた)

本局の中継は以上です。ご観戦いただき、ありがとうございました。3月17日(水)に東京都渋谷区「東郷神社」で行われる第4局をお楽しみに!

(琵琶)

Dsc_9581(勝った渡辺明棋王)

【勝った渡辺明棋王の談話】
――横歩取りの未知の戦いでしたが、序盤はいかがでしたか。
渡辺明 新手でこられて、その後はわからないと思って指していました。

――午前中に▲2四歩(33手目)と打ったところで、手応えはありましたか。
渡辺明 そうですね。あそこはいいんだろうなと思ったのですが、すっきり勝つ順がわからなくなっていて、やっているうちにどんどんおかしくなりました。

――控室では▲1六角(55手目)の評判がよかったですが、あのあたりはいかがでしたか。
渡辺明 決まっているんだろうなと思ってやっていたのですが、ちょっとその後がやっているうちにわからなくなりました。

――▲4三角成(63手目)と切ったあたりはいかがでしたか。
渡辺明 すっきり勝てないなと思って、本譜は金を取って安全に勝とうと思ったのですが、かえっておかしくなっていって。△2五角(98手目)と打たれたあたりはもうわからなくなってしまいました。

――終盤はかなり際どい勝負になったと思いましたが、いかがですか。
渡辺明 逆転されてしまったなと思ってやっていたのですが……。

――勝ちを意識したのはどのあたりですか。
渡辺明 ▲9五桂(117手目)~▲7三歩で自玉が詰まないなら勝ちかなと。向こうにも手段が多くなってしまったので。

――9連覇まであと1勝となりました。
渡辺明 日程的にはすぐなので、流れを切らないように頑張りたいと思います。

Dsc_9566(敗れた糸谷八段)

【敗れた糸谷八段の談話】
――▲2四歩(33手目)のあたりはいかがでしたか。
糸谷 ちょっと△7四歩(26手目)がそうとう勇み足で。▲3八金(25手目)のときに△2六歩と垂らす予定なんですけど、利いているかどうかがわからなくなって。長考してひどい変化に突っ込んだのかと思って、そうとう反省していました。

――昼食休憩のときはかなり苦しかったですか。
糸谷 そうですね。本当にひどいことをしている可能性が高いと思ったので。

――控室でもかなり苦しいと見られていました。
糸谷 やっぱりそうですよね。

――中盤以降の追い上げはいかがでしたか。
糸谷 けっこう粘れる展開になったと思っていたけど、最後はちょっとわからなくて。いい手がないかと思ったんですけど、▲7四桂と打たれると受けがない可能性が高いと思ったので、そこでひねり出せなかったですね。やはり▲5三飛(115手目)で悪いというかダメですよね。最後に手がなかったかと……。

――逆転していると感じていましたか。
糸谷 飛車と馬の交換(50手目前後)になったところは、逆転とまでいかなくても、なにかあるんじゃないかと。難しくはなったのではないかと思ったんですが、そこでわからなかったですね。その前が明確に負けだったので、難しくなったと思ったんですけどね。

――第4局に向けて抱負をお願いします。
糸谷 星勘定が悪くなりましたが、トーナメントだと思って頑張ります。

Dsc_9558(終局直後の主催社インタビューの様子)

(琵琶)

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五番勝負第3局は渡辺棋王が制し、2勝1敗で防衛まであと1勝としました。糸谷八段は劣勢からよく粘りましたが、渡辺棋王が逃げきった形になりました。終局時刻は19時1分。消費時間は▲渡辺棋王3時間58分、△糸谷八段3時間57分。第4局は3月17日(水)、東京都渋谷区「東郷神社」で行われます。

(文)

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糸谷八段が猛追していましたが、渡辺明棋王がようやく見切ったかもしれません。
図から▲5三飛△6三歩▲9五桂△8二玉に▲7三歩と踏み込んでいます。自玉もかなり危険ですが、△6三歩と打たせたことで相手からの寄せを緩和しているようです。

Dsc_9491(早い終局も予想されたが、いつの間にか夜が深まっている)

(琵琶)

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早い終局も予想されていましたが、時刻は18時を過ぎました。糸谷八段の粘りに渡辺明棋王が手を焼いているようです。一時に比べて後手玉がすぐに寄ってしまう形を免れたように見えます。対して先手玉はここ十数手の攻防戦によってキズが生じてきました。図以下、△7五歩▲4四歩△6六歩と進んでいます。残り時間は▲渡辺明24分、△糸谷10分と切迫しています。

(琵琶)

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糸谷八段が苦しいながらも先手の猛攻をしのいで反撃に転じました。
1図の△4八歩は不気味な手で、△4九角の打ち込みを見ています。以下、実戦は▲4八同金△2九飛▲3九金△2八飛成▲同金△3九飛▲4九金△3六飛成(2図)と糸谷八段が先手に嫌みをつけましたが、そこで▲4四角と再び攻勢に出ました。先手が優位を保っているものの、控室では「まだまだわかりませんよ」との声が聞こえてきます。一時は1時間以上も開いていた残り時間が、かなり切迫してきました。決め手を与えない糸谷八段の指し回しが光ります。

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(琵琶)

20210307i17時現在、渡辺明棋王が優勢ながら、明快な勝ち筋は発見されていません。
控室の青野九段は1図で退路を開く△7五歩が有力と見ていましたが、実戦は△6四歩▲4五銀△7五歩▲3六銀△7四玉▲8五歩(2図)と進んでいます。
青野九段は1図で「△7五歩は▲同歩△同玉に▲8二角成で受けが難しくなると判断したのでしょう」と解説しています。本譜の△6四歩は角筋を止めた手で、▲4五銀から3六の金を取らせて粘る指し方です。後手玉がすぐに寄る格好ではないですが、先手が▲金銀香△飛の3枚換えで、優位に変わりはないようです。青野九段は「やっぱり逃れるのは容易ではないですか」と話していました。

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(琵琶)

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16時過ぎ、渡辺明棋王が決めに出たようです。
1図から▲4三角成△同玉▲3四銀△5四玉▲5六香△6四玉に▲3三竜(2図)と竜を捨てたのです。以下△3三同歩に▲5五角が7三に逃がさない痛打ですが、控室では明快な順が示されていません。「簡単ではない」と言った声が聞かれています。先手は竜を切って収束に向かいましたので、後手玉に寄せがないと逆転してもおかしくない状況です。果たして渡辺明棋王は勝ちを読み切っているのでしょうか。

20210307h

(琵琶)

水島新司まんがストリートに行ってきました。新潟出身の漫画家である水島新司さんの作品「ドカベン」「野球狂の詩」「あぶさん」に登場するキャラクターの銅像がふるまちモール5に展示されています。

Dsc_9407(あぶさんに登場する影浦安武)

Dsc_9417(野球狂の詩に登場する水原勇気)

Dsc_9423(ドカベンに出てくる里中智)

Dsc_9430(この背中はかの有名な……)

Dsc_9433(ドカベンの主人公・山田太郎)

Dsc_9440(野球狂の詩に登場する岩田鉄五郎)

Dsc_9443(ドカベンの名キャラ・殿馬一人)

Dsc_9455(ドカベンの岩鬼正美。明訓高校のスラッガーである)

Dsc_9463(7体の銅像はふるまちモール5に展示されている)

(琵琶)