2022年2月

2022年2月20日 (日)

両対局者と関係棋士は対局の翌日に北國新聞会館で開催される北陸ジュニア棋王戦に臨席しました。

Img_0224 昨年に続き、感染症対策で人数を絞って開催されている。

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【主催者挨拶】

Img_0240 清水隆行・北國新聞社事業部長。
「優勝を目指すのはもちろん、仲間たちと将棋を指せる楽しみを感じていただければ嬉しいです」

Img_0243 加藤弘行・金沢市教育委員会教育次長。
「将棋を通して身につけた大局観や発想力を生かすことができる大人になってほしいと思います(野口宏・金沢市教育長のメッセージ代読)」

【棋士からの激励】

Img_0244 渡辺明棋王。
「周りにいる大人の方たちが頑張って将棋を指せる場を用意してくれました。みんなも大人になったときに、そのことを思い出せいてくれたらと思います」

Img_0256 永瀬拓矢王座。
「今日は勝つ人もいれば負ける人もいると思いますが、楽しんで将棋を継続してくれたらと思います」

Img_0265 屋敷伸之九段。
「今日は自分の指したい将棋を指して、楽しく大会を過ごしてください」

【競技説明】

Img_0269 三角憲生・日本将棋連盟石川県支部連合会事務局長

(八雲)

2022年2月19日 (土)

大盤解説会場から戻り、改めて感想戦が行われた。

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以上で第2局の更新を終わります。
明日、両対局者が臨席する北陸ジュニア棋王戦の模様をアップいたします。

(八雲)

Img_0066 終局後、両者にインタビューが行われた。

Img_0074 渡辺棋王は開幕から2連勝。

【渡辺棋王の談話】

――序盤の▲6六歩(25手目)が工夫の手に見えましたが。
「そうですね。6五の位を取って、それを主張にするぐらいまでは予定でやってたんですけど」

――△6四歩(58手目)に▲4四歩と取り込みましたが、検討では▲6四同歩も出ていました。
「そうですね。そこは手が広くてちょっとわからなかったです。どう指しても一局だとは思ったのですが」

――▲9七角(69手目)と角をぶつけたあたりはいかがでしたか。
「あんまり成算はなかったのですが、ちょっと代案もなかったので。ぶつけていってどうなるか、という感じでやっていました」

――▲4六角(73手目)と据えたあたりは。
「すぐには負けない形になったかとは思いましたが、攻めもいまいちなので。息長く指そうかなと」

――▲2九飛(79手目)のところは。
「強襲される手がなければと。▲4八玉(81手目)まで回ればそれなりかなと思っていたんですけど」

――優勢を意識されたのはどのあたりでしょうか。
「▲5五銀(91手目)~▲4五桂と跳ねていったあたりで、調子はいいかなと思っていました」

――これで2連勝となりました。3局目に向けて一言お願いします。
「また2週間ほど空くので。普段通りに準備して迎えたいと思います」

Img_0097 永瀬王座は後がなくなった。

【永瀬王座の談話】
――△4二銀と引いて、先手の攻めを誘った感じに見えましたが、あの辺りはどう見ていましたか。
「仕方ない、少し自信がないのかなと思いました」

――角交換になって、△4二歩(72手目)と受けました。△4六歩と攻める手も検討されていたのですが、いかがでしたか。
「比較はして本譜を選んだのですが、ちょっと判断が難しいのかなと思いました」

――△4一玉(80手目)のところは、攻める手も考えましたか。
「そうですね。△8七角は考えたのですが、▲同金△同飛車成▲4八金でわからなかったので。ただ、本譜の△4一玉▲4八玉で(先手玉が)安定してしまったので、△8七角を選ぶべきだったかもしれません。ちょっとそこは判断が難しくてわからなかったです」

――全体を通していかがでしたか。
「▲6六歩(25手目)に△6四歩とかを考えなければいけなかったかもしれないです。ちょっと本譜は6五の歩を負担にするのは難しいとは思ったので。先手に主張のある展開になったしまったのかなとは思います」

――第3局に向けて一言お願いします。
「精一杯準備をして頑張ります」

(八雲)

Kiou202202190101103この局面で永瀬王座が投了し、渡辺棋王の勝ちとなりました。終局時刻は18時29分。消費時間は、▲渡辺明3時間38分、△永瀬3時間57分。勝った渡辺棋王はスコアを2勝0敗としました。第3局は3月6日(日)に新潟県新潟市「新潟グランドホテル」で行われます。

(生姜)

2022021995図は永瀬王座の△6七歩成に、渡辺棋王が手抜いて▲6三歩成としたところ。「これは決めにいった手ですね。まだ完全に読み切れる感じではないので先手の勝ち筋とまではいえませんが、自然に攻めを続ければ勝てそうな局面になっています」と屋敷九段。渡辺棋王が2連勝に近づいているようです。

Img_0041 連敗すると後がなくなる永瀬王座。起死回生の策はあるか。

(八雲)

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図は17時40分過ぎの局面。いよいよ渡辺棋王が本腰を入れた攻めを繰り出しています。流れは先手好調ですが、まだ決定的な差はついておらず、形勢は予断を許しません。ただ、互いに玉が薄いので、いったんバランスが崩れると急速に差がつきやすい将棋です。ここからは一手一手が重くなります。

Img_0037_2 渡辺棋王がぐいぐい押している。

(八雲)

2022021980図の△4一玉では△8九角のような激しい手も考えられましたが、永瀬王座は勝負を急がずじっと玉を引きました。▲6四歩に△5二銀の引き場所を作った意味です。「△8九角は▲8七歩で飛車を渡すことになるので、リスクが高く指しにくい順だったと思います」と屋敷九段。互いに押したり引いたり、じりじりとした駆け引きが続いています。

Img_0025 永瀬王座は勝負を急がなかった。

(八雲)

2022021969図は15時50分頃の局面。渡辺棋王は▲9七角とぶつけました。角交換から▲4三角の攻めを狙っています。しかし、後手からの反撃もきついため、一気に激しくなる可能性があります。
▲9七角までの消費時間は▲渡辺3時間1分、△永瀬1時間58分。

Img_0038 渡辺棋王が思いきった手で勝負に出た。

(八雲)