――序盤の▲6六歩(25手目)が工夫の手に見えましたが。
「そうですね。6五の位を取って、それを主張にするぐらいまでは予定でやってたんですけど」
――△6四歩(58手目)に▲4四歩と取り込みましたが、検討では▲6四同歩も出ていました。
「そうですね。そこは手が広くてちょっとわからなかったです。どう指しても一局だとは思ったのですが」
――▲9七角(69手目)と角をぶつけたあたりはいかがでしたか。
「あんまり成算はなかったのですが、ちょっと代案もなかったので。ぶつけていってどうなるか、という感じでやっていました」
――▲4六角(73手目)と据えたあたりは。
「すぐには負けない形になったかとは思いましたが、攻めもいまいちなので。息長く指そうかなと」
――▲2九飛(79手目)のところは。
「強襲される手がなければと。▲4八玉(81手目)まで回ればそれなりかなと思っていたんですけど」
――優勢を意識されたのはどのあたりでしょうか。
「▲5五銀(91手目)~▲4五桂と跳ねていったあたりで、調子はいいかなと思っていました」
――これで2連勝となりました。3局目に向けて一言お願いします。
「また2週間ほど空くので。普段通りに準備して迎えたいと思います」
【永瀬王座の談話】
――△4二銀と引いて、先手の攻めを誘った感じに見えましたが、あの辺りはどう見ていましたか。
「仕方ない、少し自信がないのかなと思いました」
――角交換になって、△4二歩(72手目)と受けました。△4六歩と攻める手も検討されていたのですが、いかがでしたか。
「比較はして本譜を選んだのですが、ちょっと判断が難しいのかなと思いました」
――△4一玉(80手目)のところは、攻める手も考えましたか。
「そうですね。△8七角は考えたのですが、▲同金△同飛車成▲4八金でわからなかったので。ただ、本譜の△4一玉▲4八玉で(先手玉が)安定してしまったので、△8七角を選ぶべきだったかもしれません。ちょっとそこは判断が難しくてわからなかったです」
――全体を通していかがでしたか。
「▲6六歩(25手目)に△6四歩とかを考えなければいけなかったかもしれないです。ちょっと本譜は6五の歩を負担にするのは難しいとは思ったので。先手に主張のある展開になったしまったのかなとは思います」
――第3局に向けて一言お願いします。
「精一杯準備をして頑張ります」
(八雲)