2014年12月
2014年12月22日 (月)
不可解な手順
図は17時20分頃の局面。羽生名人は前図から▲2九飛△1三桂に▲2四歩△同歩を入れて▲3四銀打と打ちました。対して深浦九段は少考で△5五角成としています。
控室で予想されていた▲3四歩△2二銀▲4四銀のほうが明らかに自然で△5五角成も防いでいて味がいい。それに比べると▲3四銀打はひねった感じの手で、検討陣は「何故▲3四歩から▲4四銀ではいけなかったのか理由が分からない」と言っています。
いずれにしろ図の△5五角成で先手の次の一手が分からず、形勢判断は白紙に戻されました。難解な手順が続きそうです。
(八雲)
先手ペース
検討は最終盤に達する
図は16時過ぎの局面。消費時間は▲羽生1時間57分、△深浦2時間30分。
控室には西尾明六段が来訪して検討が行われています。図から△1三桂と手を戻すと仮定して、以下直線的な順として▲3四歩△2二銀▲2四歩△同歩▲5五角に、後手も△8六歩▲同銀△8八歩と強く反撃します。さらに進めて▲3三銀△同金右▲同歩成△同金▲同角成△同銀▲2三金、△8九歩成▲3三金△8八桂成▲同金△同と▲同玉△9六桂に▲7七玉(参考図)とかわして、これは先手が残している(先手勝勢)とされました。
あくまでも直線的な順ですが、検討はすでに最終盤まで進められるようになりました。それだけ局面が激しく、後戻りの利きにくい状況になっているということです。