2019年6月 6日 (木)

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11時30分過ぎ、先手が5筋の歩交換をして、図の局面になりました。▲7五歩と二の矢を放ってうまくいくかどうか、先手としては方針を問われます。

▲7五歩以下、一例としては、△8四飛▲4六角△4五歩▲6四角△同歩▲7四歩△同飛▲7五銀打の強襲が考えられます(下参考図)。この手順は必然ではなく、▲7五銀打まで進んだとしても、△同飛▲同銀△9九角成とされてどうかなど、さらに深く考える必要がありそうです。

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戦型は先手が中飛車に振っての対抗形になりました。

25図は10時50分頃の局面。どちらも守りの形を美濃囲いに決めています。次はどこから駒をぶつけるかが駒組みの焦点となりそうです。

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(初手▲7六歩を指す谷口女流二段)

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(脇田女流1級の2手目は△8四歩)

振り駒は谷口女流二段の振り歩先で「歩」が3枚。谷口女流二段の先手となりました。

対局は定刻の10時に開始されました。

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(先手の谷口女流二段)

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(後手の脇田女流1級)

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(対局準備)

第9期リコー杯女流王座戦(主催・株式会社リコー、特別協力・日本経済新聞社)は二次予選が進行中。6月6日(木)は谷口由紀女流二段-脇田菜々子女流1級戦が行われます。
開始時刻は10時、持ち時間は各3時間(チェスクロック方式)。切れたら1手60秒の秒読み。本局に勝つと、本選進出となります。
中継は独楽が担当いたします。
よろしくお願いいたします。

【棋譜】
http://live.shogi.or.jp/joryu_ouza/kifu/9/joryu_ouza201906060101.html

2019年6月 3日 (月)

本日の対戦結果は以下の通りです。

山田久美女流四段◯-●加藤結李愛女流2級

塚田恵梨花女流初段●-◯藤井奈々女流1級


本日の中継は以上で終了となります。ご観戦いただきまして、ありがとうございました。

次回の中継は6月6日(木)、谷口由紀女流二段-脇田菜々子女流1級戦です。お楽しみに。

Photo_29(山田女流四段は終盤の力強い踏み込みで勝利を収めた)

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(加藤女流2級は粘り強い指し回しを見せたが、及ばなかった)Photo_32(終局後は本局について口頭で簡単に振り返るのみで、感想戦は行われなかった)

【山田女流四段のインタビュー】

――本局を振り返ってください
 
山田 中盤、角銀交換になったあたりは指せていたはずですが、そこからがおかしかったですね。81手目で▲2四歩から攻めていったのがよくなかったのだと思います。馬の捕獲から粘り強く指されてわからなくなってしまいました。勝ちになったと思ったのは、本当に最後の詰みが見えたところです。
 
――これで本戦入りです。意気込みなどはいかがでしょうか
 
山田 最近は若い方と対戦する機会が多いですが、見ている方が面白いと思ってくれるような将棋が指せればと思います。
 
――ファンの皆さまにひと言お願いします
 
山田 今月16日に、女流棋士45周年記念パーティーが都内で行われ、ほとんどすべての女流棋士が参加します。次回の記念パーティーはさらに5年後になるので、この機会を逃すことのないよう(笑)、皆さまでぜひともお越しください。

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(本戦進出を決めた藤井女流1級)

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(敗れた塚田女流初段)

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(感想戦の様子)

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【藤井女流1級の談話】


――本局を振り返っていかがでしたか。

「自分で開発って言ったらおこがましいんですけど、作ってみた作戦ですね。それが表に出せたのはうれしかったんですけど、序盤の▲2七銀(39手目)のところで損をしてしまいました。そこから苦しい時間が続いていたんですけど、結論はよくわからないです。我慢できたという点でよかったですが、反省点としては、いろいろ多いなという将棋でした」

――勝ちを意識された局面はどのあたりでしょうか。

「▲3三角成(85手目)とした局面です。この手が詰めろになって、こちらの玉は詰まない形だったので」

――前期に続いて本戦に進出しました。今期の意気込みをお聞かせください。

「前期は挑戦者となられた清水先生(市代女流六段)に完膚なきまでにボコボコにやられてしまったんですけど、こうやって中継を通してファンの皆様に将棋を見ていただけるのはうれしい機会ですし、楽しいと思っていただける将棋を指そうと意識しています。いつも応援の言葉をかけてくださる皆様に1局でも、いい内容と結果を残して恩返しできるよう、頑張りたいと思います」

※この写真の撮影には、PENTAX K-3 II を使用しております。

山田久美女流四段-加藤結李愛女流2級の一戦は、図の局面までで山田女流四段の勝ちとなりました。終局時刻は16時31分。消費時間は、▲山田女流四段2時間32分、△加藤女流2級3時間0分。勝った山田女流四段は本戦進出を決めました。

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