2020年10月28日 (水)

感想戦の様子です。最終盤は逆転して里見香女流四冠が勝ちになっていたようです。121手目の▲4六桂がまずく、代えて▲4六銀打がよかったとのことでした。

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Dsc_55911 (順に日本経済新聞のインタビューに応じる)

Dsc_55891 (先勝した西山女流王座)

◆西山女流王座の談話

――本局を振り返って、いかがですか。

西山 想定していた展開の一つではありましたが、思っていた以上にじりじりした戦いになって。仕掛けたところは、運よく配置がよくて、手になったかなと思いました。ただ、先手玉が右玉なので、それでも難しいのかなと。最後はどうなってもおかしくない展開だったと思います。

――仕掛けたところはまずまずという判断でしたか。

西山 うーん、仕掛けのない将棋になるよりはと思って、いきました。

Dsc_56001 (里見香女流四冠はあと一歩、及ばなかった)

◆里見香女流四冠の談話

――本局を振り返って、いかがですか。

里見 玉が左にいってから右にいったので……。最初は仕掛けていくつもりだったんですけど、自重してしまいました。だいぶ手損してしまう展開になって、仕掛けられてからは苦しかったと思います。

――仕掛けるつもりだったというのは、具体的にどこででしょうか。

里見 ▲7八玉(43手目)と上がったあとです。▲4五歩の筋で。そう思っていたんですが、こちらの玉形が薄すぎて、まったく自信がなかったので。▲8六歩(39手目)~▲8七金がよくなかったかもしれません。

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124手で西山女流王座が勝ちました。終局時刻は17時22分。消費時間は、▲里見女流四冠2時間59分、△西山女流王座2時間22分。第2局は11月10日(火)東京都港区「明治記念館」で行われます。

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図は17時10分頃の局面。▲7三と寄は、▲5一角成△同玉▲6一飛以下の詰めろです。対する先手玉のほうは、まだ詰みはなさそう。いつの間にか攻めの速度が逆転して、里見香女流四冠がよくなっているかもしれません。

Dsc_55391 (里見香女流四冠)

20201028j図は16時45分頃の局面。後手の西山女流王座が、持ち駒の銀を5七に放り込んでからんでいったところです。▲3八金のかわしには、△4六歩の追撃があります。後手の攻めが分かりやすくなってきました。一方、後手玉のほうはまだある程度の余裕があります。西山女流王座が順調にリードを保っているようです。

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20201028h図は16時過ぎの局面です。依然として後手の西山女流王座が攻め続けていますが、先手の里見香女流四冠も相手玉頭に攻めの拠点を作り、反撃の機会をうかがっています。先手玉は懐が深い格好で2九の飛車も受けによく利いているので、後手が指しやすそうとはいっても、そう簡単には押し切れないかもしれません。

Dsc_55511 (里見香女流四冠。残り時間は30分を切っている)

Dsc_55831 (控室のモニター前では、藤井猛九段と中村太七段が並んでいる)

Dsc_55821 (藤井猛九段は、終局に備えてスーツから和服に戻った)

20201028g図は15時30分頃の局面。早いペースで指し手が進んでいます。後手の西山女流王座は、駒得しながら馬を作ることに成功しました。形勢はやはり西山女流王座がリードしていると見てよさそうです。

Dsc_55301 (西山女流王座)

Dsc_4864 (先ほどの大クスノキの場所から徒歩5分ほどで、文京区役所が入った文京シビックセンターに着く)

Dsc_4857 (文京シビックセンター最上部には、展望ラウンジがある)

Dsc_4849 (東京の街を見渡せる)

Dsc_4851 (東京スカイツリーの姿も)

Dsc_4860 (こちらは足元に見える小石川後楽園)

Dsc_4835_2 (文京シビックセンターのすぐ近くには、東京ドーム)

Dsc_4868 (東京ドームシティ内では、観覧車やジェットコースターなどのアトラクションも楽しめる)