2020年12月 1日 (火)

本局の中継は以上で終了です。第4局は12月9日に東京・将棋会館で指されます。そちらもお楽しみに。

※伊藤真五段によるYoutube解説が公開されました。一局の流れだけでなく、盤外の様子もリポートされています。ぜひご覧ください(12月2日追記)。

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Dsc_5378(感想戦を中村太七段、伊藤真五段、塚田女流初段が見守る)

Dsc_5382(感想戦は18分ほどで終了した)

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Dsc_5386(駒が片付けられたあと、里見女流四冠は中村太七段と意見を交わしていた)

Dsc_5345(終局直後)

Dsc_5351(勝った里見香女流四冠。女流王座復位、クイーン王座獲得にあと1勝に迫った)

Dsc_5354(敗れた西山女流王座はカド番に追い込まれた。女流王座の初防衛に黄色信号)

【里見女流四冠のインタビュー】
――全体の感想をお願いします

里見 早い段階で仕掛けていったんですけど、細い攻めなのでずっと難しいと思ってやっていました。

――桂を跳ねたあたりは?

里見 そこまで自信があるわけではなかったですけど、代わる手も難しくて。攻めていってどうなのかなと思っていました。

――攻めがつながりそうだなと思ったのは、どのあたりですか?

里見 最後に結構踏み込んで、やっているときは読み抜けがないか、ちょっと心配はあったんですけど。飛車を踏み込んで成ったあたりはこちらの攻めが速いかなと思いました。

【西山女流王座のインタビュー】
――一局の内容を振り返ってください。

西山 序盤はまずまずかなと思いながら指していたんですけど、△7三玉と上がったところは暴発してしまったかなと。もうちょっと妥協すれば一局の将棋だったんですけど、突っ張った上に途中で自重してしまって、一方的な内容にしてしまったかなと思います。

――仕掛けられた辺りは?

西山 一局かなと思いました。

20201201a_7西山朋佳女流王座に里見香奈女流四冠が挑戦する第10期リコー杯女流王座戦五番勝負第3局は17時17分、97手で里見女流四冠の勝ちとなりました。消費時間は▲里見2時間43分、△西山2時間52分。里見女流四冠は女流王座復位、クイーン王座にあと1勝となりました。
第4局は12月9日に東京・将棋会館で指されます。

陣屋の庭園の広さは1万坪を超えます。 庭園内にはサワガニやホタルが生息し、採れた山の幸は料理として提供されています。
季節は12月。わずかに秋の景色が残っていました。

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「元湯 陣屋」は大正7年に三井財閥の別荘「平塚園」として始まり、昭和に入ってから温泉旅館として開業しました。将棋・囲碁のタイトル戦は多数開催され、1952年の「陣屋事件」は第1期王将戦第6局で升田幸三八段(当時)が木村義雄名人との香落ち対局を拒否したことを指します。「玄関から呼んでも誰も出てこなかった」のが升田八段の言い分ですが、真相ははっきりしていません。
陣屋の料理は四季折々の食材が使われ、昨夜の会食ではマツタケが提供されました。
近年はIT技術を駆使して経営を立て直したことで知られ、当時の石破茂地方創生担当大臣が視察に訪れたこともあります。

【元湯陣屋】
http://www.jinya-inn.com/

Dsc_5311_2(陣屋の入り口)

Dsc_5312(通りをまっすぐ進み、階段を上がっていくと入り口につく)

Dsc_5313(映画監督・宮崎駿氏が幼少期に遊んだクスノキ)

Dsc_5316_2(鶴巻温泉で唯一飲める温泉)

20201201f図は△8八角に▲9一角と打ち返したところ。△6二玉に手厚く指す▲5五角成や▲8七飛から▲6四香が厳しいです。形勢は先手優勢です。

Dsc_5168(押し引きが続くなか、里見女流四冠が大きくリードを奪った)

延命地蔵尊から100メートルほどいくと、大ケヤキがあります。かながわ名木百選、県天然記念物に指定され、鶴巻のシンボルとされ親しまれています。根回り12,5m、高さ30mの巨木で、樹齢は600年と推定されています。

Dsc_5133(大ケヤキ)

Dsc_5145(見上げると、さらに大きい)

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