2017年11月11日 (土)

大盤解説会場から対局室に戻った両対局者は、感想戦をはじめました。

Photo_184 (対局室に戻った両者は、感想戦をはじめた)

Photo_185 (まだ硬い表情の続く加藤女王)

Photo_186 (里見女流王座はやや元気がなかった)

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主催者インタビューが終わったと、両対局者は感想戦に先立ち、大盤解説会場に移動してファンの前に現れました。

Photo_178 (解説会場に姿を見せた両対局者)

Photo_179 (一局を振り返る加藤女王)

Photo_180 (里見女流王座には笑みが見られた)

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Photo_173 (勝って2連勝とし、女流王座奪還まであと1勝とした加藤桃子女王)

Photo_174 (敗れた里見香奈女流王座。逆転防衛には、3連勝より道がなくなった)

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主催者より、まずは加藤女王に勝利者インタビューが行われました。

――本局を振り返ってください

加藤 序盤は自分らしく意欲的に動いていきました。昼食休憩明けうまくいっているかどうか分からず、ジリジリした展開が続きました。5九の角が使える見通しが立てばと思っていました。

――どのあたりで見通しが立ちましたか

加藤 ▲6四同馬(107手目)と馬を切ったあたりでいけるかなと。

――これで2連勝となりました

加藤 本局は自分らしい将棋が指せたと思うので、第3局でも自分らしい将棋が指せればと思います。

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続いて、里見女流王座にも主催者インタビューが行われた。

――本局を振り返られていかがですか

里見 角金交換になって、昼食休憩明けに中央から動いていったのですが、もうちょっとゆっくり指すべきだったかもしれないです。

Photo_177 (加藤女王はまるで敗れたかのように、目を閉じ、言葉を詰まらせながら主催者インタビューに答えていた)

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五番勝負第2局は113手で加藤女王の勝ちとなりました。終局時刻は17時22分。消費時間は▲加藤2時間40分、△里見2時間54分。対戦成績は加藤女王の2勝0敗となりました。第3局は11月22日(水)に静岡県静岡市の「浮月楼」で行われます。

106 図は里見女流王座が△6四金直と立って受けの勝負手を放った局面。対して加藤女王は▲同馬△同金に▲6五歩(下図)と馬を切って攻め込み、決めにいく姿勢を見せました。

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103 図は17時ごろの局面。加藤女王が6六に手厚く桂を打って、△5四金や△7四金を防ぎながら、▲6四歩から▲6三金の攻めを見せたところです。数手前から消費時間が逆転しており、形勢とともに加藤女王が差を広げはじめています。

Photo_172 (対局開始前、糸谷八段と目が合った)

98 図は6五に角を打った局面。桂損覚悟の一手の攻防手で、解説会に出演した安用寺六段は、「絶対、簡単には諦めないという一手ですね」と解説しました。

Photo_166 (16時45分ごろ、解説会場では糸谷八段が次の出演棋士に目をやっていた)

Photo_167 (兄弟子である安用寺六段を紹介する糸谷八段)

Photo_168 (安用寺六段と長谷川女流二段のコンビで解説会が再開)

Photo_170 (ゲスト出演の安用寺六段)

Photo_171 (長谷川女流二段)

91 図は3四にいた馬で5六の歩を取り払ったところ。大盤解説会では宮本五段が「気持ちのいい一手」と話しており、「先手がはっきりよくなりました」と見解を示しました。

Photo_163 (16時20分ごろの大盤解説会。宮本五段とゲスト出演の室田女流二段のコンビで行われていた)

Photo_164 (宮本五段。同じ振り飛車党として、振り飛車側の後手の立場で手を探していた)

Photo_165 (室田女流二段も振り飛車党。そういえば西遊棋実行委員の3人の女流棋士も、皆、振り党だ)

89 図は16時すぎの局面。里見女流王座が△9一飛と端を狙いをつけた手に対し、加藤女王が▲2四歩と突いて攻めを催促したところです。淡路立会人は「やってこいということですか」と述べると、安用寺六段は「端一本ですからねー」と後手の攻めがつながらない様子を示唆しました。後手としては▲2三歩成とさせてから△4五桂と跳ねて勝負したいところとのことですが、ここでの価値の高い指し手が難しく、先手が優勢になったのではないかと言われています。