2016年7月 4日 (月)

感想戦終了後、里見咲紀女流2級(本戦入りにより女流1級に昇級)にインタビューを行いました。

--対局お疲れ様でした。まず本局についてうかがいます。昼食休憩に至るまでの局面を振り返ってください。

「▲7六飛(35手目)で▲8八飛は、△7四歩▲9七桂△7三桂でまずいかと思いました。飛車を寄って▲9七桂(39手目)と跳ねてからまた▲8六歩(41手目)と合わせるのなら、1回目の▲8六歩(31手目)の前に▲9七桂と跳ねておくべきでした。昼休の局面(52手目△8五桂)は苦しめと思っていました」

--形勢が好転したのはどのあたりでしょう。

「銀を取り合ったあたり(81手目▲3四歩)は勝負になったかなと思いました。▲4四角(91手目)で攻めていけそうで、ちょっとよくなったかと思いました」

--この勝利で本戦進出、また女流1級昇級です。

「迎さんは奨励会員で、アマチュア時代は自分よりだいぶ強い人というイメージを持っていました。今日は勝つことよりも勝負になること、いい将棋を指すことを目標にしていました。いまも昇級よりも、最後に攻めていけたという内容がよかったと思います」

--本戦1回戦の対戦相手は、伊藤沙恵女流二段に決まっています。

「前期の挑戦者で、すごい実力者です。教わる気持ちでがんばりたいです」

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(感想戦で笑顔を見せる里見咲紀・新女流1級)

本日の中継は以上で終了します。ご観戦ありがとうございました。

加藤桃子女流王座への挑戦者を決める本戦トーナメントも、どうぞお楽しみに。

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(勝った里見咲紀女流2級。女流1級への昇級を決めた)

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(敗れた迎琉歌奨励会6級。「自分の読みから外れた手が全て『なるほど』と思わされました」と振り返った)

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(感想戦は20分ほどで終わった)

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第6期リコー杯女流王座戦二次予選▲里見咲紀女流2級-△迎琉歌奨励会6級は、123手で里見女流2級が勝ちました。終局時刻は15時48分。消費時間は、▲里見2時間6分、△迎3時間0分(持ち時間各3時間、チェスクロック使用)。

里見女流2級はこれで本戦進出を決め、同時に女流1級への昇級を決めました。

里見咲紀女流2級が女流1級に昇級(日本将棋連盟HP)

(翔)

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上図は15時頃の局面。馬と角の位置がよく、先手からは▲6四馬~▲3一馬があります。先手優勢と見られています。

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(対局開始前の里見咲紀女流2級。午前中は作戦負けとも言われていたが、現在はリードを奪っている)    

関西将棋会館では毎週月曜日(祝日の場合は火曜日)にレディースセミナーが開かれています。今日は開講日なので、教室を覗きました。

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(講師の藤内忍・指導棋士五段。7・8月は浴衣で指導するそうだ)

085(13時からは「レディース初級セミナー」。10人ほどが受講していた。他に中級セミナー、夜の初級セミナーが開かれている。8月には駒の名前から学ぶ入門セミナーも開かれる)

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52手目△8五桂の局面で12時になり、昼食休憩に入りました。休憩前の里見女流2級の考慮時間は8分。消費時間は▲里見56分、△迎1時間3分(持ち時間各3時間、チェスクロック使用)。

対局は12時40分に再開します。

里見女流2級は初手▲5六歩から中飛車に構えました。迎奨励会6級は持久戦を目指した駒組み。里見女流2級は美濃囲いに玉を囲ったあと▲5六飛と浮き飛車にしました。

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数手進んで上図。里見女流2級が▲8六歩と突いて仕掛けました。11時前に開戦です。

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(振り駒の結果、歩が3枚出て里見女流2級が先手になった)

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(対局開始直前。里見咲紀女流2級はカーディガンを羽織った)

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(対局開始。初手▲5六歩を指す里見女流2級)

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(4手目△8四歩を指す迎奨励会6級)