2014年8月 6日 (水)

本局の結果、ベスト4が出そろった。準決勝のカードは以下のとおり。8月15日(金)に2局同時に行われる。

西山朋佳奨励会初段-伊藤沙恵奨励会1級

加藤桃子女王-中村真梨花女流二段

P228 (▲香川-△加藤戦の棋譜)

Kk97△7七歩成▲5五角で図の局面。△7七歩成は△8八金▲同飛△同と▲同玉△7六桂以下の詰めろだった。▲5五角は最後の△7六桂を受けている。しかも▲2二歩成△同金▲4二桂成があって、後手玉は相当に危ない。力のこもった終盤戦が繰り広げられている。

Kk87▲9六歩は後手の攻めを呼び込む強い手。△7七歩成で穴熊は崩されるが、駒を入手して▲3四桂を厳しくするのが先手の狙いだ。金を持てば▲2二金△同金▲同歩成△同玉▲3四桂で後手玉が薄い。先手のカウンターが決まるのか、それとも後手が押し切るのか。最終盤が近い。

Kk85後手は穴熊に食いつこうとしている。角も9五に移動して使えるめどがついた。しかし先手も4八角を▲2六角と活用したのがうまい。銀取りで飛車の横利きも通している。図の局面は後手が少し指せそうだが、先手の穴熊もやはり大きい。実戦的にはいい勝負だろうか。

K054 (対局再開時の香川女流王将)

Kk75後手陣の2筋と4筋の先手の歩が刺さった。後手は攻め合いたいが、先手は穴熊である。絶対に詰まない形を生かして猛攻をかけられるかもしれない。図の局面で加藤女王が長考している。△5五歩は指してみたいが、6筋を突破するまでには時間がかかる。

H488 (対局再開時の加藤女王)

※この記事の写真はリコー社製一眼レフカメラ、PENTAX K-30で撮影しています。