2022年12月 6日 (火)

第2局の中継は以上で終了いたします。ご観戦ありがとうございました。

第3局は12月13日に東京・将棋会館で行われます。

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(岐阜メモリアルセンターにて。2013年に「ぎふ清流国体」が開かれた際に天皇陛下(現上皇陛下)が詠まれた御製の碑と、記念のモニュメント)

インタビューのあと、対局者が大盤解説会に出演しました。

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(登壇した対局者)

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(加藤桃子女流三段)

「▲9四桂(65手目)を打つタイミングを間違えたような気がします。最後までわからない将棋でした」

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(里見香奈女流王座)

「ちょっと序盤に動きづらい展開になったと思います。途中は難しくなったと思うのですが、指し手が冴えない手順が続いたという気がしています」

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(局面を振り返った)

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(終局直後)

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(インタビューに答える加藤桃子女流三段)

【加藤桃子女流三段インタビュー】

ーー今日の一局を振り返ってください。
「押さえ込みにいこうとしたのですが、端の対処が難しくて、ずっと難しいなと思いながら指していました」

--初手▲4八銀から角道を開けないで進める工夫の序盤でしたが、手ごたえはいかがでしたか。
「方針はわかりやすいはずなのですが、具体的な手が難しいと思っていました」

--最後は、どのあたりでよくなりましたか。
「▲7五角(79手目)のところは成算を持っていなかったです。勝ちになったと思ったのは本当に最後で、▲6二同馬(99手目)から寄せに入れる気がしたあたりです」

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(敗戦の弁を述べる里見香奈女流王座)

【里見香奈女流王座インタビュー】

--今日の一局全体を振り返ってください。
「うーん、少しミスが多かった将棋でした」

--ミスというのは、どのあたりでしょうか。
「終盤ですね。▲5四歩(83手目)と垂らされたあたりはつらい気がします」

--序盤で1歩損になったあたり(39手目▲5六銀)はいかがですか。
「序盤も苦しいかなと思っていました」

--では、本局ではよくなった局面はあまりなかったでしょうか。
「途中は難しいとは思ったのですが、指し手がさえなかったですかね」

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(このあと、大盤解説会場に向かった)

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里見香奈女流王座に加藤桃子女流三段が挑戦する第12期リコー杯女流王座戦五番勝負第2局は、18時2分に115手で加藤女流三段の勝ちとなりました。消費時間は▲加藤2時間59分、△里見2時間58分。
この結果、五番勝負は1勝1敗に。第3局は12月13日に東京・将棋会館で行われます。

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上図から▲6二同馬△同金に▲7一銀が詰めろ銀取りです。先手玉はまだ詰めろがかからず、先手が勝勢になったと言われています。

本譜も上記の手順に進みました。

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▲4五歩(上図)で角の逃げ場が難しいようです。△6二角には▲5三歩成が、△3三角には▲5三角成があります。先手の方針がわかりやすくなってきたと、控室では言われています。

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図の▲3八飛で、加藤女流三段は残り10分になりました。△7一角には▲3一角成△同金に▲同飛成の2枚換えがあります。

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本譜は△3四飛と角取りを受けました。続いて▲5三歩と垂らされた局面で里見女流王座が考え、残り10分になっています。

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(昼食休憩明けの加藤桃子女流三段。午前は早指しだったが中終盤に長考が続き、先に残り10分になった)