感想戦
対局者が大盤解説会に出演
終局直後
(終局直後)
(インタビューに答える加藤桃子女流三段)
【加藤桃子女流三段インタビュー】
ーー今日の一局を振り返ってください。
「押さえ込みにいこうとしたのですが、端の対処が難しくて、ずっと難しいなと思いながら指していました」
--初手▲4八銀から角道を開けないで進める工夫の序盤でしたが、手ごたえはいかがでしたか。
「方針はわかりやすいはずなのですが、具体的な手が難しいと思っていました」
--最後は、どのあたりでよくなりましたか。
「▲7五角(79手目)のところは成算を持っていなかったです。勝ちになったと思ったのは本当に最後で、▲6二同馬(99手目)から寄せに入れる気がしたあたりです」
(敗戦の弁を述べる里見香奈女流王座)
【里見香奈女流王座インタビュー】
--今日の一局全体を振り返ってください。
「うーん、少しミスが多かった将棋でした」
--ミスというのは、どのあたりでしょうか。
「終盤ですね。▲5四歩(83手目)と垂らされたあたりはつらい気がします」
--序盤で1歩損になったあたり(39手目▲5六銀)はいかがですか。
「序盤も苦しいかなと思っていました」
--では、本局ではよくなった局面はあまりなかったでしょうか。
「途中は難しいとは思ったのですが、指し手がさえなかったですかね」
(このあと、大盤解説会場に向かった)
加藤女流三段が勝利
里見香奈女流王座に加藤桃子女流三段が挑戦する第12期リコー杯女流王座戦五番勝負第2局は、18時2分に115手で加藤女流三段の勝ちとなりました。消費時間は▲加藤2時間59分、△里見2時間58分。
この結果、五番勝負は1勝1敗に。第3局は12月13日に東京・将棋会館で行われます。
王手飛車取り
上図の△5六角で王手飛車取りがかかりました。ただ飛車を取っても先手玉は詰めろになっておらず、先手の勝勢は変わりないようです。
先手勝勢
上図から▲6二同馬△同金に▲7一銀が詰めろ銀取りです。先手玉はまだ詰めろがかからず、先手が勝勢になったと言われています。
本譜も上記の手順に進みました。
角の逃げ場
▲4五歩(上図)で角の逃げ場が難しいようです。△6二角には▲5三歩成が、△3三角には▲5三角成があります。先手の方針がわかりやすくなってきたと、控室では言われています。