大盤解説会場へ
終局直後
【里見女流王座の談話】
――本局は穴熊にされましたが、研究の序盤だったのですか。
「そんな深くはしてないのですが、一つはあるかなと思っていました」
―― 一局を振り返っていかがでしたか。
「堅さを生かして攻めることができたので――善悪はちょっとわかりませんが実戦的には指しやすいかなと思っていました。ただ、途中は攻めきれるかどうかというところで、難しかったと思います」
【西山女王・女流王将の談話】
――中盤のあたりの形勢判断はいかがでしたか。
「ある程度、想定通りだったのですが――楽観していたのかもしれません。▲4八飛(63手目)とか、あまり見えていなくて。もうちょっと丁寧に指さなければいけなかったかと思います」
――苦しくなったと思われたのはどのあたりでしたか。
「やはり▲4八飛を指されて、攻守が入れ替わってしまった感じでした」
里見女流王座が勝利
第9期リコー杯女流王座戦五番勝負第2局は、133手で里見女流王座が制しました。終局時刻は17時5分。消費時間は▲里見2時間35分、△西山2時間31分。これにより、シリーズ成績は互いに1勝ずつのタイに。第3局は、11月27日(水)に福島県郡山市「郡山ビューホテルアネックス」で指されます。
先手勝勢
時刻は17時を回りました。後手は自陣角を打って必死の抵抗を見せていますが、これは▲7二銀打から寄りそうと言われています。どうやら先手が勝勢となったようです。
「▲7二銀打△同角に▲8二桂成△同玉と捨ててから▲7二銀成が決め手ですね。以下△8三玉には▲6四角で寄り筋です。これは先手が勝ちになったと思います」(福崎九段)
先手優勢
時刻は16時半を回りました。残り時間は▲里見32分、△西山41分。
控室では数手前に打たれた△5一金の効果がいま一つで、後手の受けが難しくなってきたと見られています。
「里見さんがついに食いついた感じですね。後手を持って受け方がわからないです」(近藤正六段)
「確かにこれは、後手が急に食いつかれてしまいました。馬を切って▲7四銀は素朴な攻めですが、それだけに軽視したのかもしれませんね」(福崎九段)