2022年7月26日 (火)

Dsc_4690 (優位をつかんで手堅く着地を決めた塚田女流初段。ベスト8進出)

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(敗れた山根女流二段。居玉の弱さがたたってしまった)

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本局の中継は以上です。ご観戦、ありがとうございました。

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▲塚田-△山根戦は塚田女流初段が勝ちました。終局時刻は15時44分。消費時間は、▲塚田2時間16分、△山根2時間46分。

勝った塚田女流初段はベスト8進出。次戦で渡辺弥生女流初段と対局します。

8715時頃の局面。
塚田女流初段が攻め返して、先手ペースになってきました。5四の拠点を生かした攻めで後手陣の駒をはがしていって、もうすぐ後手玉に届きそうです。2二金を玉から遠ざけている点や、▲4四角の応援が利く点も先手にとっては頼もしく、先手の攻めが続きそうです。

Dsc_4597(塚田女流初段が快調に攻める展開に)

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後手は部分的な駒損を代償に、反撃に転じました。駒割りは後手の香得で、少し前からすると差が縮まりましたが、代わりに後手が攻めています。▲3五角や▲6六角などかわされたあとに、継続手があるか、あったとして、先手玉への響きが薄くないかが問題になって来るでしょう。先手は▲3五角~▲4四角や▲3三歩成など、駒損回復しながら大駒を活用する分かりやすい攻め筋ができてきています。

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(山根女流二段が攻めに転じる)

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先手は金を前進させて、3筋を制圧しにいきました。自玉は薄くなるものの、攻めは手厚そうです。

後手はここまで、8一の桂を銀と交換すると、その銀を打って1九香を取って、2六成銀を取りにいっている最中。少しずつ駒得を広げる後手に対して、先手は金を攻めに使って攻め駒の少なさをカバーして攻めています。

Dsc_4456(塚田女流初段が駒損ながら攻める展開)

5212時、この局面で塚田女流初段が10分使って昼食休憩に入りました。消費時間は、▲塚田57分、△山根1時間1分。昼食注文は塚田女流初段が「豚の甘辛スタミナ焼き弁当」(鳩やぐら)+「チャイ」(rico curry)、山根女流二段が「肉豆腐山椒弁当(トッピングはきのこ)」(鳩やぐら)。対局は12時40分から再開されます。

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(昼食休憩中の盤面)

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(銀沙)

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戦型は先手矢倉対後手雁木模様になりました。図は10時30分過ぎの局面。早くも駒がぶつかり出しています。以下▲6六銀△5六歩が一例で、次の△5七歩成から後手の駒得が見込めます。
後手が駒得できるとしても、それだけで優勢になるわけではなく、形勢のバランスはとれているでしょう。後手は歩切れになり、継続の攻めは難しく、どこかで受けに回る必要があります。そうなれば、先手の攻め駒もさばけてきます。

Dsc_4442(朝の両対局者)

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第12期リコー杯女流王座戦本戦トーナメント(主催・株式会社リコー、特別協力・日本経済新聞社)から、山根ことみ女流二段-塚田恵梨花女流初段戦を中継します。対局は7月26日(火)に東京・将棋会館で行われます。各3時間(チェスクロック方式)。切れたら1手60秒の秒読み。先後は振り駒で決められます。
本局の中継は独楽が担当いたします。よろしくお願いいたします。

本局の勝者はベスト8進出です。

【棋譜】

http://live.shogi.or.jp/joryu_ouza/kifu/12/joryu_ouza202207260101.html