（感想戦中の谷口女流二段）
感想戦終了後、勝った谷口女流二段にインタビューを行いました。
――本局を振り返っていかがだったでしょうか。
谷口 序盤早々、誤算がありました。（39手目）▲５五銀とぶつけたところで、△６五銀を本線にしていて△６五桂をあまり読んでおらず、そのうっかりが大きかったです。その取り返しがつかず、少しずつ苦しい形勢になってしまいました。終盤もむしろ形勢の差が離れていってしまって、９割方苦しかったですね。そこであきらめなかったのがよかったかなといった感じです。（107手目）▲４六歩と馬に当てたところで△同銀には▲３六金がありますので、また頑張れる形ができたかなと思います。（116手目）△４九とのところでは相手の持ち駒に銀がなく、なかなか王手が来ないので、少しよくなっていました。
――本戦への意気込みをお願いします。
谷口 苦しい将棋の逆転で、またもう１局指せるということで、拾った命という感じです。女流王座戦はあまり勝ち上がれたことがないので、ベスト４を目標にやっていこうかなと思います。
――最後に見ているファンに向けてひと言お願いします。
谷口 本局は見どころのない序盤戦にしてしまったので、次局は３時間という持ち時間をしっかり使って、ミスのない、いい将棋をお見せしたいと思います。
以上で本日の中継は終了です。ご観戦、ありがとうございました。
次回は６月10日（月）。対戦カードは長谷川優貴女流二段－水町みゆ女流１級戦です。
先手は間隙を縫う利かしによって、なんとか主導権を握り返しました。先手陣はほぼ受けなしながら、詰めろではありません。対して、後手玉は▲６四桂△６二玉▲６一竜△同玉▲８三馬△５一玉▲６一飛までの詰めろになっています。
先手が攻勢を取っていましたが、図の△６四角から、流れが変わりつつあります。後手からは角を生かした△３六桂の攻めがあったため、先手としては▲６四同馬と応じるしかなかったようですが、△同銀で先手の攻めが細くなりました。以下先手は▲９八飛としました。△５八歩成なら▲同金△同成桂▲同飛と耐えられそうですが、△５五角の筋が厳しそうに見えます。
