2014年11月13日 (木)

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「ここは決めどころですね。先手は△7六角のラインをしっかり防いで、一手空けば▲5四銀や▲6五桂などから寄せに出られます。第一感は手厚く▲7七金と打って勝ちたいです」(遠山五段)

Img_8769対局室のある明輝館入り口に飾られている書。伊藤博文公の書で、「揚明輝」(秋の月は輝きを発揚する)と書かれています。

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図は14時50分頃の局面。前記事の図は後手が△1四歩と突いて先手の角を4八に追ったところでしたが、結果的に図の▲8四角でさばかれてしまいました。
控室の遠山五段は「一時は差が詰まったように見えた局面もありましたが、現在は角がさばけたのが大きく先手優勢だと思います。まだ難しいところもありますが……」とのこと。また、Twitter解説の佐藤和六段も先手優勢と見解が一致しています。

■Twitter解説■
佐藤和俊六段>(▲8四角は)絶好の飛び出しです。△7四金なら▲6二角成と切るのでしょう。(先手有利)

Img_895015時頃の検討の様子。近藤六段と遠山五段が継ぎ盤を挟んでいる。

87図は14時30分過ぎの局面。消費時間は▲加藤1時間58分、△西山46分。
控室では先手が指しやすいと見られています。ただ、少し前ははっきり先手有利とされていたものが、後手も面白くなってきた、と盛り返した局面もありました。全体的な流れとして先手が指しやすい展開で進んでいるのは間違いありませんが、先手は端にキズを抱えていることもあって、形勢差は徐々に詰まっているようです。

Img_892314時頃、大盤解説会には渡辺二冠が登場。このときは「西山さんの早指しが、裏目に出てはっきり苦しい」と解説されていた。現在は差が詰まってきたと言われている。

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対局の進行が速いため、14時半の予定を繰り上げて14時15分におやつが運ばれました。

Img_8937メニューは洋菓子の盛り合わせ。左から「栗のタルト」、「ぶどう」、「和三盆のプリン」、「プチパイ」、「ショコラケーキ」。飲み物はアイスティーです。

Img_8946撮影用のおやつは、「余っているなら僕が……」ということで、立会人が食しました。

対局場の「浮月楼」は、徳川幕府第15代将軍徳川慶喜の公邸として造られた施設。静岡駅から徒歩5分という立地条件ながら、都会の喧騒を忘れる庭園が広がります。現在は結婚式場として有名な施設です。

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Img_8783池に浮かぶお茶室。

Img_8782池には錦鯉もたくさん。

Img_8873対局再開直前の様子。両者ともに早めに盤の前に戻って考えていた。

Img_8890加藤女王の再開の一手は▲5五歩の合わせ。

Img_8899西山女流二段は1分使っただけで△4四角と応じた。午後も快速ペースだ。

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両者ともに指し手が早く、13時15分の時点で再開から8手進んでいます。
控室では、先手がやや指しやすくなっていると見られています。

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Img_8855 本局はタブレット端末を利用した自動棋譜更新システムを使用して中継しております。従来の方式よりも、よりリアルタイムで指し手が更新される他、消費時間が一手ごとに更新されるため、臨場感のある中継をお楽しみいただけます。

56図の局面で加藤女王の手番で昼食休憩に入りました。消費時間は▲加藤1時間18分、△西山13分。昼食は両者ともに「松花堂弁当」が用意されました。鴨うどんと茶そばを選べるようになっており、加藤女王は「茶そば」、西山女流二段は「鴨うどん」を選んでいます。

Img_8843加藤女王は茶そばを選択。静岡のお茶を使っている。つけ汁はとろろ入り。

Img_8852西山奨励会二段は鴨うどんを選択。

Img_8847こちらはサワラの朴葉味噌焼き。地元産のサワラだそうだ。他にもエビイモなど地元産の食材が使われている。

10時半を回り、駒桜のイベントが開始されました。

Img_8815大盤解説会場は午前中から多くの方が来場している。

Img_8808中尾五段。

Img_8807室谷女流初段。

Img_8833渡辺二冠の指導対局はあっというまに満員御礼となった。

Img_8830渡辺二冠。

Img_8791矢内女流五段の指導対局も始まっている。