検分
雪の金沢へ
第2局は金沢で対局
藤井聡太棋王に増田康宏八段が挑戦する、第50期コナミグループ杯棋王戦五番勝負は、藤井棋王が先勝して第2局を迎えました。対局は2月22日(土)石川県金沢市「北國新聞会館」で行われます。持ち時間は各4時間。先手番は増田八段です。
対局は9時開始。12時から13時まで昼食休憩。おやつは10時と15時に供されます。
第2局の立会人は青野照市九段、記録係は山口裕誠三段(伊藤真吾六段門下)が務めます。現地大盤解説会は、解説を村山慈明八段、聞き手を貞升南女流二段、PC操作を伊藤明日香女流初段が務めます。また、特別ゲストに谷川浩司十七世名人が登場します。
【第2局主催:北國新聞社】
https://www.hokkoku.co.jp/
【主催:共同通信社】
https://www.kyodo.co.jp/
【主催:日本将棋連盟】
https://www.shogi.or.jp/
【特別協賛:コナミグループ】
https://www.konami.com/ja/
【協賛:Calorie Mate】
https://www.otsuka.co.jp/cmt/
本局の中継は、棋譜コメントを夏芽、本ブログを八雲が担当します。
どうぞよろしくお願いいたします。
感想戦
終局直後インタビュー
(先勝した藤井棋王)
□勝った藤井棋王のインタビュー
―― 序盤は時間を使って慎重に指されていた。午前中の進行について。
藤井 ▲3五歩(33手目)から仕掛けていって、こちらの攻め方と後手の受け方はどちらも複数の手段がありそうで、一手ずつ時間を使いながら指していました。昼食休憩前の▲5八金(55手目)が甘く、直後に△7五歩と突かれて苦しくなったような気がしました。そこで違う手を考えるべきだったように思います。
―― 午後に入っても難しい中盤戦が続いた。
藤井 桂を取られて、進んでみると厚みを作るのも難しく、形勢は苦しい時間が続いていたように思います。
―― 形勢がよくなったと感じたのは。
藤井 終盤は秒読みに入って、分からないまま指していました。こちらが攻めていく形になって、▲5四桂~▲4四桂(119手目~121手目)として攻めがつながりそうになったかなと思いました。
―― 一局を通じて。
藤井 桂を取られる形になってからは少し苦しめになっていたかと思いますので、その手前で少し工夫が必要だったと思います。
―― 高知での初対局について印象に残ったことは。
藤井 食事もおやつもおいしくいただきました。対局場の設営も丁寧に行ってくださり、集中して対局に臨めました。
―― 次局に向けて。
藤井 時間配分を含めていろいろ課題があったと感じているので、しっかり振り返って第2局以降に生かせたらと思います。
(増田八段は初陣で白星とはならず)
■敗れた増田康宏八段
―― △6五歩(32手目)からテンポよく指されていた。
増田 穏やかに指すと若干先手が損なので、仕掛けられるのは嫌でしたが、対策はしていました。後手としてまずまず戦えるのではないかと思っていました。
―― 午後に入って桂得になった。中盤戦はどのように感じていたか。
増田 桂得になりましたが、こちらは壁金の悪形ですし、先手陣の厚みもありますので、模様の取り方が難しかったです。ただ、△5二銀(72手目)は感触がよかったのでよくなった気がしましたが、△8七歩に▲3九飛(75手目)を軽視していました。そこで差が思ったように広がらず、動揺してミスが続いたように感じます。
―― 一局を通じて。
増田 中盤くらいまではかなり戦えているかと思いましたが、終盤は差がついてしまったので、藤井棋王との差を感じました。
―― 高知の印象は。
増田 高知の方々は優しく接してくださって、自分としては気持ちよく将棋を指せて感謝しています。
―― 次局に向けて。
増田 中終盤のあたりで差を感じました。次局までは期間が空くので、その差を埋められたらいいなと思います。
藤井棋王が先勝
五番勝負第1局は127手で藤井棋王の勝ちとなりました。終局時刻は19時18分。消費時間は▲藤井3時間57分、△増田3時間59分。五番勝負は藤井棋王が先勝。第2局は2月22日(土)、北國新聞会館(石川県金沢市)で行われます。
(飛龍)