2025年3月 1日 (土)

両対局者の退場後、棋士と女流棋士が明日の見どころについて語りました。伊藤明日香女流初段は大盤解説会のパソコン操作役です。

森内九段は「増田八段は、最初に習った先生が自分と同じでして、兄弟弟子のようなところもあります。子供の頃から才能がありました。明日は増田八段の戦いぶりに注目しています」、飯島八段は「増田八段とは、森下先生のご紹介で研究会をしていたことがあります。彼が奨励会の級位者の頃でした。一流棋士になられて、タイトル挑戦は当然の摂理です。明日は頑張ってほしい。名局を期待しています」、森下九段は「棋王戦を盛り上げてもらうためにも増田には頑張ってもらいたい。藤井さんは(25日に叡王戦本戦で敗れて)八冠復帰の道が一時的に閉ざされてしまいましたが、その思いも明日はぶつけてくるのではないかと思います」と、厳しい状況の挑戦者への激励が目立ちました。

開催地の新潟に関しても、森内九段と森下九段は棋王戦の対局者として訪れたことがあり、飯島八段は親族が新潟出身と縁があります。伊藤明女流初段は「新潟には仕事で何度も来ています。食事と日本酒がおいしくて大好きな場所です」、武富女流初段は「私は初めての新潟です。ずっと訪れたい場所でした」と話していました。

お楽しみ抽選会ではさまざまな景品が用意され、地元新潟出身の駒師、大竹竹風師の手による盛上駒が登場すると会場が沸きました。最後は新潟日報社の石山真・常務取締役CMOが「棋王戦の50期のうち新潟対局は44回を数える。明日は熱戦を期待したい」とあいさつして中締めとなり、前夜祭は盛況のうちに閉幕しました。

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(大竹竹風師が手掛ける駒はタイトル戦だけでなく、普段の公式戦でも使われている)

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(中締め……新潟日報社 石山真 常務取締役CMO)

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両対局者は直筆色紙の抽選を行い、花束を受け取って記念撮影。決意表明では藤井棋王が「過去2年は信越本線の『しらゆき』で来ていたのですが、今年は新幹線で来ました。信越本線とは対照的に、新幹線は険しい山中を抜けていく感じがあって、あらためていろいろな景色があるのだなと感じました。明日は皆さまの期待に応えられるような熱戦にできるよう、全力を尽くしたいと思います」、増田八段が「先ほど師匠の話にもあった通り、私は2連敗と苦戦中でして昨日は憂鬱な気分だったのですが、今日は新潟の方々に温かく迎えていただき、この前夜祭でもたくさんのファンの方々に声援をいただきまして、いまはやる気に満ちています。今回の棋王戦はファンの方々の声援がすごく力になっています。明日は後手番で厳しい状況ではありますが、しっかりと作戦を用意して、いい将棋、熱戦をお届けしたいと思います」と語りました。正念場となる対局の前ですが、晴れ晴れとした表情が印象的でした。

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18時30分から前夜祭が始まりました。新潟日報社の佐藤明・代表取締役社長は「能登半島地震から復興を目指すなかの棋王戦開催に元気をいただけた」とあいさつ。日本将棋連盟の常務理事であり、増田八段の師匠でもある森下卓九段は「苦戦中の弟子に頑張ってほしい、というのが正直なところ。熱戦、名局を期待している」と弟子の奮起を期待。日本将棋連盟新潟県支部連合会の奥州光治会長は「最高峰の将棋をじかに見られるのは、地方の人間には貴重な経験になる」と話して乾杯の音頭を取り、歓談に移りました。

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(主催者あいさつ……新潟日報社 佐藤明 代表取締役社長)

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(主催者あいさつ……日本将棋連盟常務理事 森下卓九段)

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(乾杯……日本将棋連盟新潟県支部連合会 奥州光治 会長)

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両対局者は対局場の新潟グランドホテルに到着し、関係者との打ち合わせを済ませて検分に臨みました。盤と駒は第3局に協賛している小飯田工業から提供されたものが使われます。実際に駒を何枚か並べて見え方に問題がないか、また照明や空調について確認を行いました。何度も対局している場所とあって、滞りなく終了。両対局者は新潟日報のインタビューに応じ、控室で記念色紙に揮毫しました。

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本局の模様はABEMAと囲碁・将棋チャンネルで中継が行われます。ABEMAの解説は屋敷伸之九段と本田奎六段、聞き手は野原未蘭女流二段と岩佐美帆子女流1級。囲碁・将棋チャンネルの解説は木村一基九段と渡辺和史七段、聞き手は貞升南女流二段です。

【ABEMA】
https://abema.tv/channels/shogi/slots/CmppFMdYCe6dn7

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【囲碁・将棋チャンネル】
https://www.igoshogi.net/shogi/live/50kiou.html

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藤井聡太棋王に増田康宏八段が挑戦する第50期棋王戦コナミグループ杯五番勝負は、開幕から藤井棋王が2連勝で防衛にあと1勝と迫りました。タイトル初挑戦の増田八段はあとがない状況です。棋王がストレート防衛で3連覇を達成するか、挑戦者が奪取に望みをつなぐか。第3局は3月2日(日)、新潟県新潟市「新潟グランドホテル」で行われます。立会人は森内俊之九段、記録係は吉田響太三段(所司和晴七段門下)。現地大盤解説会(事前申し込み制、締め切り済み)の解説は飯島栄治八段、聞き手は武富礼衣女流初段が担当します。持ち時間は各4時間。対局開始は9時、昼食休憩は12時から13時。第3局は藤井棋王の先手番です。

中継は棋譜・コメント入力を牛蒡、ブログを文が担当します。

主催:共同通信社
https://www.kyodo.co.jp/

主催:新潟日報社
https://www.niigata-nippo.co.jp/

主催:日本将棋連盟
https://www.shogi.or.jp/

特別協賛:コナミグループ
https://www.konami.com/ja/

協賛:Calorie Mate
https://www.otsuka.co.jp/cmt/

協賛:ナミックス、小飯田工業、和田商会、ALSOK新潟綜合警備保障

協力:日本将棋連盟新潟県支部連合会

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2025年2月23日 (日)

対局の翌日に行われた第29回北陸ジュニア棋王戦の模様を両対局者や関係棋士が見学しました。今年からはコナミグループが協賛し、コナミグループ杯となっています。

Img_6118 会場の様子。

Img_6098 藤井棋王。
「私もこどもの頃には、こういった大会によく参加をしていたのですが、大会というのは、自分の実力を試す場であると同時に、将棋を通して仲間と出会える場所でもあると感じています。今日はみなさんが普段の練習の成果を存分に発揮されるとともに、一日を通してさまざまな形で交流を深めていただければと思っています」

Img_6101 増田八段。
「将棋は楽しむことが一番なので、ワクワクしたり、楽しむ気持ちを持って一日を過ごしてもらえたらいいなと思っています。今日は途中で負けて悔しい思いをする方もいるんじゃないかなと思います。昨日は私が藤井さんに負けて悔しい思いをしたんですけど。悔しい気持ちは人を成長させると思うので。今日、負けてショックかもしれないけど、また次の機会に挑戦してもらいたいなと思います。よい成績を残した方は自信を持って、これから強くなって欲しいなと思います」

大会の様子を関係棋士が見学しました。

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Img_6133谷川浩司十七世名人。

Img_6142 青野照市九段。

Img_6157_2 村山慈明八段。

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(八雲)