2024年3月17日 (日)

240317_081s▲7四と(1図)に角を逃げると(どこに逃げても)▲6四と△同角▲7二飛成がありました。そこで藤井棋王は図から△6五銀と踏み込みます。以下▲6四と△7六銀▲同金に△7一飛(2図)。先手の歩切れを突いており、依然として後手優勢とみられています。

240317_086sしかし、伊藤七段も勝負手を放ちました。2図で▲7四と!のタダ捨てです。
このと金を取るべきか、取らざるべきか。藤井棋王は残り32分。最後の難所かもしれません。

Dsc_6871(初防衛を目指す藤井棋王)

(牛蒡)

240317_071後手が中盤の難所を乗り越え、視界が開けてきました。1図で△7七桂成が好判断。以下▲8四歩には△7六歩で攻めがつながります。後手は飛車を渡しても矢倉の堅陣で耐えられます。実戦は▲7七同金△8五飛▲8六歩△8一飛と進んで2図。

240317_0762図で▲7四とや▲7六飛は△4二角で後手よしの評判です。たとえば▲7四と△4二角▲6六飛は△7一飛で先手は歩切れが痛く(歩があれば▲7三歩で何事もない)、以下▲4六桂△6五桂は後手の攻め合い勝ちが濃厚です。2図で「先手の指し手が難しい」といわれています。2八角を押さえ込まれている点も先手苦戦の理由のひとつです。

Dsc_6826(2図で手を止めた伊藤七段。苦しい情勢とみられている)

(牛蒡)

240317_063少し前までは△6四角が後手の狙い筋でした。後手のほうが手持ちの角を有効に使えそうだったからです。しかし、伊藤七段が7筋で動きを見せたことで、にわかに状況が変化しました。図から△6四角▲同角△同歩は先手の手番。▲7三歩成△同桂▲7四歩を絡めて、先手が攻めていけそうです。後手としては、もはや△6四角は指しづらく、△5五歩が予想されています。

ただ、△5五歩だけで事が収まるものでもなく、その後も難しそうです。「一手一手に分岐があり、間違いは許されない。中盤の難所です」と広瀬九段。藤井棋王は長考に入りました。伊藤七段は残り49分。藤井棋王は1時間28分を残していましたが、この長考で残り1時間を切りそうです。

Dsc_7175_2(広瀬九段が大盤で解説中)

Dsc_7176(聞き手は北尾女流二段)

(牛蒡)

現地では指導対局も続いています。

Dsc_7151(鈴木九段は「いいね、その手は最高!」とほめて指導)

Dsc_7123(佐々木勇八段は攻めることの大切さを伝えていた)

Dsc_7115(小高女流初段は子どもに飛車落ち定跡を伝授)

(牛蒡)

240317_059控室では棋士数人が継ぎ盤を囲み、図の局面を検討していました。後手持ちの声が多かったように思います。

「先手は▲8七歩を打たずに▲7九玉(図)と頑張りました。ということは(1)△6四角には▲同角△同歩▲8三歩△同飛▲7二角△8二飛▲6一角成のように対応するのだろうと思います。後手としてもリスクのある順です。危ないと思えば(2)△3一玉も有力です」(広瀬九段)

広瀬九段は△3一玉が第1候補と話していました。

Dsc_6973 

Dsc_6974(継ぎ盤の前に片上七段、奥に鈴木九段)

Dsc_6996(長谷部五段が駒を動かす。奥に広瀬九段)

(牛蒡)