2012年12月26日 (水)
対局者の昼食
昼食休憩に入る
銀損定跡、新しい手
戦いが始まって図の局面。よく見ると先手の銀の行き場がないが、決して見落としではない。ここから▲3四銀△同金と捨てるのが定跡の進行だ。先手銀損だが、後手陣にキズを与え、攻めやすくする下地を作って互角の取り引きである。「駒損でも攻めが続けばよし」という矢倉の大局観がよくわかる流れだ。今年10月に二人の間で行われた、王座戦五番勝負第4局の千日手指し直し局もこの形だった。左図から▲3四銀△同金▲5五歩△4四金▲3五歩△5五金▲3四桂と進んで下図。
桂を使った王手。自然な手に見えるが、公式戦で指されたのは初めてだ。以前はすべて▲3四歩を選んでいたので、ここから違う展開になる。新しい手を指された渡辺竜王、おそらく長考に入るだろう。
(11時45分頃の対局室の様子。渡辺竜王が身を乗り出して盤に向かっている)
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棋王戦のジンクス
棋王戦には奇妙なジンクスがある。挑戦者決定トーナメントはベスト4以上に2敗失格という独自のシステムがあるのだが、年々勝者組と敗者組が交互に挑戦権を取っているのだ。詳しくは下記画像(人名敬称略)をご覧いただきたい。この流れからすると「次は敗者組の番」となるのだが、今期の結果は果たして。

(棋王戦の挑戦者決定戦出場者。赤字がその期の挑戦者)
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戦型は相矢倉
初手から▲7六歩△8四歩▲6八銀と進み、先手の羽生三冠が矢倉を志向する立ち上がりになった。後手の渡辺竜王ががっちり組み合う方針を選び、重厚な、いかにも矢倉らしい形に進んでいる。先手の作戦は4六銀・3七桂型と呼ばれるもので、スピードと爆発力のある攻撃的な布陣だ。最近研究が深く進んでいる分野で、ある変化では91手目まで前例をたどり、そこから勝負、といった例もある。本局はどのような展開になるのだろうか。
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12時10分、図の局面で昼食休憩に入った。消費時間は▲羽生57分、△渡辺33分。対局は13時から再開される。










