2015年12月21日 (月)

24

「戦いましたね」(鈴木八段)
「棋風ですかね」(永瀬六段)

控室の検討では後手がしのぐ展開になっていましたが、佐藤(康)九段は反撃に打って出ました。△6五歩から△8五桂(図)と駒を前に進めます。△8五桂の一手で飛角の利きが通り、攻め駒が先手陣に直射する形となりました。
しかし、そこは先手も待ち受けるところ。駒が手に入れば▲2三歩と▲3四歩の拠点が生きます。後手に攻めさせ、その反動を利用して後手玉を仕留める方針ではないかと控室では見られています。

(若葉)

23

図は18時過ぎの局面。
佐藤(天)八段は飛車を▲2六飛から▲3六飛と活用しました。実に落ち着いた駒の運びで、後手は陣形をほぐすのが難しいと見てゆっくりと飛車の位置を整えました。
控室では先手の模様よしで見解が一致しているものの、いざ攻めるとなると一筋縄ではいかないようです。継ぎ盤では鈴木八段が先手側、永瀬六段が後手側を持って先手の攻め筋を検討していますが、ぎりぎりのところでしのぎがあり、単純な攻めではなかなか決まらないようです。

231(控室の継ぎ盤を挟むのは鈴木八段と永瀬六段。鈴木八段が攻め、永瀬六段が受ける形で検討が進められている)

(若葉)

棋譜コメント65手目で紹介されている変化を図入りで紹介します。
http://live.shogi.or.jp/kiou/kifu/41/kiou201512210101.html

221 △4四歩(E図) ▲5四金
△同 銀 ▲5三歩
△同 金 ▲2三歩
△3五歩 ▲3三歩(F図)
△同 角 ▲2二銀
△同 金 ▲同歩成
△同 玉 ▲3四金
△2三金(G図) ▲3五金
△3四歩 ▲2四金
△同 金 ▲同 角
△同 角 ▲同 飛
△2三歩 ▲2八飛
△3二金 ▲2五桂(H図)


222


223_2224_2

(若葉)

202_2

時刻は17時を回りました。
56手目△5三銀から▲5六金△5五歩▲4六金△5一角▲3五歩△8六歩▲同銀△4五歩(図)と進み、中央から右辺にかけての攻防が一気に激しくなりました。攻めているのは先手ですが、後手も△8六歩から△4五歩と反撃を含みに指しています。攻めを呼び込んでしまう恐れもありますが、佐藤(康)九段は一貫して強気に対応しています。

控室の継ぎ盤では図から▲同金△同銀▲同桂△4四銀と進めて、そこで先手にうまい攻めがあるかどうかが調べられていました。検討では▲4六歩(D図)とじっと桂にヒモをつけておくのが落ち着いた好手で、その変化は先手が指しやすいと見られています。以下△5六歩▲同銀△8四角には▲6七銀と手を入れて、後手は指し手が難しいようです。
そこで継ぎ盤では、▲同金に金を取らずに△4四歩(E図)が調べられています。この変化は難解で、激しい戦いが続くようです。検討に加わっている鈴木大介八段は「形勢互角」との見解。「ただ、どっちを持つかと聞かれれば先手を持つ人が多いと思います」(鈴木八段)

211

212

201(控室を鈴木大介八段、瀬川晶司五段が来訪。鈴木八段の軽快な語り口に検討陣が盛り上がる)

(若葉)

191

時刻は16時30分を少し回ったところ。
△5三銀の局面(図)で佐藤(天)八段の長考が続いています。本格的な戦いが始まって中盤に差しかかったところで、一手一手が形勢を左右する大事な局面を迎えています。昼食休憩前に佐藤(康)九段が長考したので、持ち時間の差は1時間ほど。佐藤(天)八段の考慮でその差も縮まりそうです。

<消費時間>
▲佐藤(天) 1時間59分
△佐藤(康) 2時間49分

192(佐藤(天)八段)

(若葉)

181

時計の針は15時30分を回っています。
佐藤(天)八段は18分の考慮で▲2四歩と突き、△同歩にじっと▲7八金と上がりました(上図)。▲2四飛と手拍子で歩を取りたくなりますが、取れる歩をあえて取らずに、▲2三歩や▲2五歩の含みを残したほうが攻めの選択肢が広い、ということのようです。森下九段は「へえー。こう指すものですか。いや、さすがですね、これは。思いつきません」と感心することしきりです。
対する佐藤(康)九段は△3三角と強気に応じました(下図)。歩を取られないようにした手ですが、▲2五歩や▲4五歩から桂を跳ねられると角当たりになってしまうだけに、思いきった一手です。先手は銀矢倉が完成し、駒組みはほぼ完成形。▲5六歩から攻勢に出ると見られています。

<消費時間>
▲佐藤(天) 1時間38分
△佐藤(康) 2時間49分

182

183(森下九段)

(若葉)

控室を森下卓九段が来訪しました。関係者に挨拶をして早速、永瀬六段に声をかけます。

「永瀬くんならどうですか、あらかた優劣はついているんじゃないですか」(森下九段)
「いやいや……」(苦笑いの永瀬六段)

逆に形勢を問われた森下九段は先手持ちの見解。先手は指し手がわかりやすく、楽な感じがするとのことです。永瀬六段も、後手を持って指し方がわからない、とのこと。一例として、43手目▲8八玉から△5五歩▲6七銀△5四銀▲7八金△6四歩▲5六歩△同歩▲同銀△5五歩▲4七銀(C図)の変化は先手が十分のようです。
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171(棋譜に目を通す森下九段)

172(森下九段の差し入れ、東京・浅草「舟和」の「あんこ玉」)

(若葉)