時刻は17時を回りました。
56手目△5三銀から▲5六金△5五歩▲4六金△5一角▲3五歩△8六歩▲同銀△4五歩(図)と進み、中央から右辺にかけての攻防が一気に激しくなりました。攻めているのは先手ですが、後手も△8六歩から△4五歩と反撃を含みに指しています。攻めを呼び込んでしまう恐れもありますが、佐藤(康)九段は一貫して強気に対応しています。
控室の継ぎ盤では図から▲同金△同銀▲同桂△4四銀と進めて、そこで先手にうまい攻めがあるかどうかが調べられていました。検討では▲4六歩(D図)とじっと桂にヒモをつけておくのが落ち着いた好手で、その変化は先手が指しやすいと見られています。以下△5六歩▲同銀△8四角には▲6七銀と手を入れて、後手は指し手が難しいようです。
そこで継ぎ盤では、▲同金に金を取らずに△4四歩(E図)が調べられています。この変化は難解で、激しい戦いが続くようです。検討に加わっている鈴木大介八段は「形勢互角」との見解。「ただ、どっちを持つかと聞かれれば先手を持つ人が多いと思います」(鈴木八段)
(控室を鈴木大介八段、瀬川晶司五段が来訪。鈴木八段の軽快な語り口に検討陣が盛り上がる)
(若葉)
2015年12月21日 (月)