2012年2月 4日 (土)

現地大盤解説会

2月5日(日)午前11時より随時開催
場所 新潟グランドホテル「悠久の間」

解説者 木村一基八段
聞き手 本田小百合女流二段

入場無料

次の一手クイズも出題されます。詳細は下記サイトにてご確認下さい。
【新潟日報社 大盤解説会のお知らせ】

中原十六世名人の第37期棋王戦第1局解説会

2月5日(日) 午後4時50分開場 午後5時開始~終局まで(予定)

場所 新城子供将棋教室内(JR南武線・武蔵新城駅徒歩1分)
    神奈川県川崎市中原区新城3-1-15 アートホーム村上2F

入場料 一般:2,500円、中学生以下:2,000円、いずれも記念品付き途中「懸賞次の一手」出 
     題あり限定30名    

解説者 中原誠十六世名人、佐藤秀司七段
問合せ TEL 044-766-3795 天秤座

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明日の棋王戦第1局をお楽しみに。

(吟)

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田中九段
「第1期の棋王戦は三者で対局をしまして、大内延介棋王(当時)が誕生したとき、私二段でした。記録係をしておりました。いずれは棋王になろうと思って記録をつけていたんですが、これまで37期の中で、一番よかったのが挑戦者決定戦まで進んだときでした。なので、先ほどまでいた両対局者を、うらやましくてしょうがない、仕事を忘れて選手の気持ちで見てしまいました。
 今日はおいしいお酒とおいしい食べ物をいっぱいいただきまして、明日は木村八段と本田さんの名解説のジャマをしにいっぱい出ていきます。皆さま、お仲間を連れて大盤解説会にどんどん来てください。今回はニコニコ生放送でもオンエアされます。Twitterにも今日の写真をだいぶ投げましたので、そういうところもフォローしていただければと思っています。
 今は『次の世代に伝える』ということを一生懸命やっております。そうした私の気持ちを書いた『将棋世界』という機関誌もありますので、そちらもお読みいただければと。「週刊将棋」もあります。そして一番大事なのは、新潟日報をご親戚の方々におすすめいただくことです。どうもありがとうございました」

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対局者が前夜祭会場をあとにして、明日の見所が語られた。中央はサプライズゲストの飯島栄治七段。

木村八段、本田女流二段が登壇した後、サプライズゲストの発表が。飯島栄治七段が前夜祭に来ていたのだ。

木村 なんかすみっこの方で「いるなー」と思ってたんですよ。隠れるようにしてね。
飯島 どうも先生お久しぶりです。
木村 昨日ね、会ってね。私は負けたんですけど、こっち(飯島七段)は勝ってて、うれしそうにしてますね。
飯島 昨日の話はやめましょう(笑)
木村 いや私ね、冬の新潟は初めてなんですよ。夏は何回か来たことがあるんです。本田さんも来たことあるんでしょ?
本田 私も、新潟は年にニ、三回くらいは。
木村 一番ゆかりがあるのは……(飯島七段を見る)。新潟に来て飯島さんの悪口を言うとまずい、という噂があるんですよ。
飯島 そうですね、えー。そちらにいるんですけど、支部の副会長の娘さんが、私の妻なんです。
木村 今月号の『将棋世界』っていう雑誌がですね、先ほど田中理事も宣伝してましたけど、最近出たんですよ。そこでですね、「自分の奥さんが一番」って題材で佐藤康光さんと対談をしてるんですよ。ね? あれ、違ったっけ?
飯島 ちょっと、棋王戦と全然関係ないじゃないですか。……はい、そういった感じでやらせていただきました。はい。
木村 ぜひ読んでいただきたいと思います。

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木村 で、第1局ですよ。うーん、よくわからないというのが正直なところとしてありまして、ほんとにわからないのが今回の組み合わせですね。対戦成績が結構似通っているんですよね。
飯島 先生も今回立会が初めてで。
木村 そうなんですよ。懇親を深めすぎて明日寝坊しないように、中継で「あれ、立会人いないんじゃないか?」なんて言われると困るので、早起きが一番です。寝坊したら(飯島七段を見て)、代わりにね。
飯島 え、ちょっとぼくは。
木村 大丈夫、寝坊しませんから。ところで飯島さんは久保棋王と郷田九段、どっちが勝つと思いますか。
飯島 あ、明日ですか。
木村 明日の展開です。
飯島 えー、そうですね、……難しいとかじゃダメなんですよね。そうですね、私はですね、えー、今の将棋界の流れからすると、振り飛車の流れもあるので、久保棋王かな、と思います。
木村 本田さんはいかがですか?
本田 そうですね。お二人の調子はどうなんでしょうか?
木村 二人とも悪くないと思いますけどね。
本田 久保先生は一時期調子が悪そうな感じもしたんですが……。
木村 そうですねえ。でもタイトル取ってる人は違うんですよ。こういう番勝負になってくると、「なんだ!?」って感じの力を出すんですね。こうグン、と調子を伸ばす。それがタイトル戦に慣れてる人の特徴だと思うんですよね。それは侮れないなと思います。
飯島 先生は両対局者とはどうなんですか? 対戦成績というか……。
木村 両方とも分が悪いですよ! なんてことを聞いてくれるんだ(笑)

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木村 この両者は、棋風とか考え方っていうのがおそらく正反対ではないかという気がするんですね。久保棋王は軽快です。
飯島 さばきですよね。
本田 さばきのアーティスト!
木村 そう、芸術的にね。どういうことかというと、駒を大事に使うんですよね。有効に使う。それに対して郷田さんは力で押すタイプ。こういう戦いには熱戦が多いです。今回第1局でしょう。お互い番勝負の中でやりたい戦型とか、試したい戦型とか、そういうのが出て来やすいかな、という気がします。

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木村 でね、今日行きの電車でね、郷田さん静かでしたね。リラックスした感じでした。久保さんは飛行機で来たんですよ。どういう感じか、リラックスしていたかどうかはわからないんですけど、色紙に書いた文字を忘れてる時点でリラックスしている気がしますよね。それ以外はまったく予想がつかないいんですが、郷田さんが力戦に持ち込むのかな、という気はしますね。これは単なる予測でわからないんですけどね。というわけで、飯島さんは「久保乗り」と言いましたね。
飯島 先生はどうなんですか。
木村 私は立会人ですから言えません! 本田さんはどうですか。
本田 私は電車で『将棋世界』を読みながら来たんですけど、飯島先生の話も読ませていただいて、はい。(郷田九段の)意気込みも書いてあったので、久しぶりの挑戦ということで、気合の入った対局になるということを感じました。もしかしたら第1局勝たれるような、という気もします。
木村 明日の解説会、棋王戦は(持ち時間が)4時間ということで、テンポよく進むと思いますので、お越しいただいたお客様は飽きることはないんじゃないかな、と思います。私と聞き手の本田さん、あと飯島七段もつねにいるという話を聞きました。いいんですよね?
飯島 ええ。あ、ちょっとここで漫画の宣伝を……。

~飯島七段監修の将棋漫画『王狩』のサイン本抽選~

木村 皆さん、漫画の方よろしくお願いします。解説も一生懸命やらせていただきますので、よろしくお願いします。

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前夜祭の最後に『王狩』(講談社)のサイン本が飯島七段より3冊プレゼントされた。

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お楽しみ抽選会が行われ両対局者や木村八段、本田女流二段の色紙などがプレゼントされた。

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抽選を行う郷田九段。

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色紙の揮毫「玄遠」の意味を聞かれた久保棋王。「ちょっとど忘れしてしまって。インターネットで調べて頂けるとありがたいです(苦笑)」。右手で抽選を行っていた久保棋王だが……

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会場から「左手でおねが~~い」の声が飛ぶとリクエストに応えて左手で抽選。

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今回の抽選会の目玉。大竹竹風作水無瀬書の盛上げ駒。美しい木地にホレボレしてしまう。

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竹風作でおなじみ大竹日出男氏は新潟県三条市在住。例年は彫埋め駒なのだが、今回は新潟日報社70周年ということで盛上げ駒をプレゼントとして提供。

(吟)

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久保棋王
「こんばんは。新潟はここ数年、おかげさまで対局させていただくことが多いですね。私大阪に住んでおりますので、伊丹空港から飛行機で飛んで来たんですけれども、上空から見るとすごくきれいな雪景色でした。見てる分にはいいんですが、その雪に苦労されている方もいます。
 明日から対局ですが、五番勝負の第1局、開幕ということで、すごく大事な一戦になってくると思います。勝つか負けるかどちらかの目が出るんですが、それよりも、いい内容の将棋、雪が溶けるような将棋を指せるよう努力したいと思います。第1局は準備をしてきたつもりです。その準備含め、力を出していきたいと思います」

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郷田九段
「こんばんは。新潟は(故)原田泰夫九段のご当地でもあるところです。私は結構来ているんですけども、冬に来たことはあまりないんですね。今日は東京から新幹線で来たんですが、ふと気がついたら、湯沢温泉が目に入って来て、まさに水墨画の世界でした。普段は東京の都会の雑踏にいますので、久しぶりにこういうところに来たんだな、と感じました。子供の頃は雪合戦をしたりかまくらを作ったりしたこともあって、童心に帰ったような気持ちになりました。
 明日から五番勝負ですが、いよいよ始まるなあ、と感じています。挑戦者として戦えることを感謝したいと思います。力を尽くして精一杯指していきたいです」

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明日の健闘を誓ってガッチリと握手。

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左から田中九段、木村八段、久保棋王、郷田九段、本田女流二段が登壇。

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主催者挨拶は新潟日報社取締役広告事業本部長、栗山和広様。

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乾杯のご発声は日本将棋連盟新潟県支部連合会会長、和田斐夫様。

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(吟)

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駒の感触をたしかめる久保棋王。

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関係者が見守る中、駒が並べられていく。

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カメラの説明やお手洗いの場所、室温なども確認された。

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検分のあと、今後のスケジュールも確認。このあと18時30分より前夜祭が開催される。

(吟)

久保利明棋王に郷田真隆九段が挑む第37期棋王戦五番勝負第1局は明日、新潟県新潟市「新潟グランドホテル」にて9時から行われる。立会人は木村一基八段、現地大盤解説の聞き手は本田小百合女流二段、記録係は坂井信哉三段(宮田利男七段門下・18歳)が務める。

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東京駅で出発を待つ挑戦者の郷田九段。

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キリッと立会人の木村八段。

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新潟駅前の様子。久保棋王は伊丹空港から新潟空港へ飛んだ。

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対局場の「新潟グランドホテル」へ東京組が到着。

本局は「ニコニコ生放送」にて豊川孝弘七段よる解説がございます。こちらも併せてお楽しみ下さい。
【ニコニコ生放送】

インターネット中継は棋譜・コメント入力を文記者、ブログを吟が担当します。どうぞよろしくお願い致します。

(吟)