2024年3月

2024年3月 3日 (日)

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この局面で伊藤七段が投了し、藤井棋王の勝ちとなりました。終局時刻は18時53分。消費時間は、▲藤井3時間47分、△伊藤3時間59分。勝った藤井棋王はスコアを2勝、1持将棋とし、防衛まであと1勝としました。第4局は3月17日(日)に栃木県日光市「日光きぬ川スパホテル三日月」にて行われます。

(生姜)

2024030374時刻は18時を回りました。
少し前に伊藤七段が指した△1六馬は「非常手段気味の手」と千田八段。馬と金の交換なので駒損ですが、上部を開拓して入玉含みで頑張る構想です。

2024030385少し進んで現局面は先手が飛車を切って▲1一香成としたところ。駒割りは飛車と角香の交換で先手が駒得していますが、後手にも△1九飛で角と成香の両取りを掛ける狙いが残っています。後手の狙いはやはり入玉含みであることは間違いありません。先手が入玉を阻止できるかどうかが勝負にポイントになりそうです。

Img_8236 両者の揮毫。

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(八雲)

20240303713四馬の働きで立て直した後手に対して、藤井棋王は金を2筋に繰り替えて、さらに▲1七角と数を足して3筋の攻略に動き出しています。いま打たれた▲3六歩も、3筋を力でこじ開けにいった手。ここは技よりも力で藤井棋王が動いています。形勢は不明。ここ数手で激しくなりそうです。

Img_8658 藤井棋王が力でこじ開けにいった。

(八雲)

2024030362図は15時30分頃の局面。
少し指しにくい展開と言われていた後手ですが、ここ数手で馬を自陣に引き付けて安定した陣形を作り上げました。こうなると馬がよい働きをしています。少し押され気味だった形勢を、伊藤七段が見事に立て直したと言えそうです。

Img_8629 伊藤七段が踏みとどまって盛り返した。

(八雲)

15時を回り、対局者のおやつが運ばれました。注文は両者ともに「黒ごまプリン」で、藤井棋王は「アイスレモンティー」、伊藤七段は「アイスティー」を注文しています。

Img_8673 藤井棋王の注文。

Img_8676 伊藤七段の注文。

(八雲)

対局再開と同時に現地の大盤解説会が始まっています。

【大盤解説会ライブ中継のお知らせ】(再掲)
解説会の模様は新潟日報社の特設サイトでライブ中継が行われます。
視聴は無料で「新潟日報パスポート」の会員登録(無料)が必要です。

【第3局大盤解説会ライブ中継】
https://www.niigata-nippo.co.jp/list/kiosen-live/2024-49

Img_8668 解説会は300席が完売。すでに9割ほどの来場者があった。

Img_8666 解説は千田八段と貞升女流二段。

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千田八段は昼休前に52分の長考で指された伊藤七段の△6五歩(下図)に対して、藤井棋王がわずか3分の考慮で▲3五歩と返したところを大きなポイントとして解説していた。「長考して勝負にいったら、3分で▲3五歩って。ラーメン作るみたいな時間で。これはきついと思います」(千田八段)

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(八雲)

Img_8619 伊藤七段は50分過ぎに戻って来た。

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Img_8643 藤井棋王は再開の2分前に姿を見せた。

Img_8656 再開が告げられても伊藤七段は動かず。

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Img_8663 午後の戦いが始まった。

(八雲)

202403034512時、図の局面で伊藤七段が52分使って昼食休憩に入りました。消費時間は▲藤井19分、△伊藤2時間14分。昼食の注文は、藤井棋王が「慶楽味わいランチ」と「ウーロン茶(冷)」。伊藤七段が「海の幸重」と「緑茶」。対局は13時に再開します。

Img_8606 藤井棋王の注文。

Img_8607 伊藤七段の注文。

(八雲)