2024年2月 4日 (日)

持将棋の条件

2024020495

藤井棋王の玉が五段目に到達しました。入玉までもう少しです。互いに入玉して詰ます見込みがなくなると、大駒を5点、小駒を1点として数え、双方24点以上を確保できる場合は持将棋になります。通常の公式戦は千日手と同様に指し直しますが、タイトル戦は引き分けとして扱われます。

棋王戦で過去の五番勝負をさかのぼると、1988年に行われた第13期五番勝負第3局が持将棋になっていました。第13期五番勝負は高橋道雄棋王に谷川浩司王位(肩書はいずれも当時)が挑戦したシリーズ。熱戦は第6局にもつれ込み、挑戦者の谷川王位が3勝2敗1持将棋で棋王復位を果たしています。

藤井棋王は公式戦で持将棋の経験がなく、伊藤七段は1回経験があります。相入玉の将棋は玉を詰ますのではなく点数勝負に変わるため、異様な戦いになることがほとんど。特殊な技術が求められます。例えば、大駒と金銀の2枚換えは金銀を持つ側が駒得で有利になるのが定説ですが、点数勝負では5点と2点の交換で大損になってしまいます。現状は先手25点、後手29点で後手の点数が多いため、先手が24点を確保できるかがポイントになります。

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