2021年2月 6日 (土)

終局直後

A7307093(終局直後、主催紙によるインタビューが行われた)

A7307101【糸谷八段の談話】
――後手番でしたが、雁木は用意された作戦でしたか。
糸谷八段 そうですね。1局やってみたかったので。

――控室では、序中盤は苦しいのではないかといわれていました。
糸谷八段 やっぱりそうだったんですかね……。いや、確かに(自玉が)薄すぎて、ちょっとなあと。そうですね、苦しい時間が長かったと思います。

――局面をリードしたと思われたのは、どの辺りでしたか。
糸谷八段 △4四玉(94手目)と逃げたところは玉が寄らなそうだったので助かったのかなと。ただ、まだ全然難しいと思っていました。

――初めての棋王戦五番勝負で、いま第1局が終わりました。振り返っていかがでしたか。
糸谷八段 序盤が難しくて、5筋を取る構想が無理だったか、それとも金銀を繰り出していったのが変だったか、ちょっと分からなかったです。その辺りが反省点です。

――次局に向けての抱負をお聞かせください。
糸谷八段 本局と同じように力を尽くして頑張りたいと思います。

A7307119【渡辺棋王の談話】
――序盤はリードしていたのはでないかという声が強かったですが、ご自身ではどう思われていましたか。
渡辺棋王 作戦勝ちかなとは思ったんですけど、具体的にいいわけではないので。そういう感じの時間帯が長かったですね。

――誤算があったところは。
渡辺棋王 ▲9七角(61手目)と出た割には戦果が挙がらなかったので、最初から出ないほうがよかったですね。むしろ危なくなってしまったので、そこは誤算でした。

――終盤は糸谷八段が入玉模様になって、捕まえにくい展開になりました。
渡辺棋王 玉が寄らなくなり、9七角が残ってしまったので、その分だけつらいかもしれないですね。

――第1局は残念な結果になりましたが、次の金沢に向けての抱負をお願いします。
渡辺棋王 今日は悔いが残る手を指してしまったので、次局以降はそのようなことがないように頑張りたいと思います。

(玉響)