2019年2月
第2局は魚津市で
渡辺明棋王に広瀬章人竜王が挑む第44期棋王戦(主催:共同通信社)五番勝負。第1局は渡辺棋王が先勝して第2局を迎えます。第2局は2月10日(日) 富山県魚津市「新川文化ホール」で9時に対局が開始されます。
持ち時間は各4時間で、第2局の先手番は渡辺棋王。
立会人は塚田泰明九段、現地大盤解説は村田顕弘六段(魚津市出身)、聞き手は本田小百合女流三段、記録係は小山直希三段(戸辺誠七段門下)が務めます。
インターネット中継は棋譜コメント入力が康太、ブログを吟が担当します。どうぞよろしくお願いいたします。
【共同通信社】
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北陸ジュニア棋王戦
対局翌日、両対局者は第23回北陸ジュニア棋王戦の開会式に出席しました。壇上で激励の言葉を述べたあとは、出場する子どもたちと握手。対局の様子を少し観戦して、会場をあとにしました。
主催者挨拶
北國新聞社 西本東介 事業局次長
来賓挨拶
金沢市教育委員会 高村政博 教育次長
(西本事業局次長は「昨日の棋王戦に負けない将棋を指してください。未来の棋王が出ることを願います」とあいさつ)
(高村教育次長は「将棋で培った大局観を人生で生かしてください」と話した)
(渡辺棋王は「日頃の練習の成果を発揮して、ひとつでも上に勝ち進めるように」と激励)
(広瀬竜王は「礼儀が大切。始めるときと終わるときにはしっかりあいさつをして」と語りかけた)
(中村修九段は「悪い手を指してもがっかりせずに、落ち着いて指せば挽回できます」とアドバイス)
(文)
感想戦
大盤解説会で振り返る
終局直後
■渡辺明棋王
――今日の将棋を振り返って。
渡辺 序盤はあまり例がない形だったので、まとめ方に苦労しました。
――ポイントの局面は。
渡辺 △4五歩(52手目)から攻勢に転じたところは、それまで受け身だったので面白くなったかなと思いました。
――勝ちを意識されたのは。
渡辺 △5五歩(76手目)で角が取れて、余しているのではと思いました。
――第2局への意気込みを。
渡辺 すぐ来週あるので、この流れで入れればいいかなと思います。
■広瀬章人竜王
――今日の作戦はどうだったか。
広瀬 先手番だったらやってみようと思っていましたが、いろいろと嫌な筋があって、あれこれ考えているうちに作りが悪くなった。序盤は失敗したかなと思っていました。
――どのあたりで厳しいと思ったか。
広瀬 早い段階、▲7七桂(41手目)と跳ねてしまって予想以上に指し手が難しくなってしまった。構想に問題があって、気がついたら作りが厳しくなってしまいました。
――次の第2局に向けて。
広瀬 気持ちを切り替えて頑張りたいと思います。
(文)
渡辺棋王が開幕局を制す
84手まで渡辺棋王が勝ちました。終局時刻は18時0分。消費時間は▲広瀬3時間52分、△渡辺明3時間19分。開幕局は渡辺棋王が後手番で制し、防衛に向けて好スタートを切りました。第2局は2月10日(日)富山県魚津市「新川文化ホール」で行われます。
(八雲)
広瀬竜王の時間切迫
渡辺棋王の攻めに対し、広瀬竜王も反撃に出ました。互いに玉が薄く、スリリングな終盤戦を迎えています。じっと歩を伸ばす▲4四歩(73手目)は控室で予想されていなかった一着。代えて▲4三銀と打ち、△同銀▲3三角成(参考図)が迫力ある攻めといわれていました。
佐々木大四段は参考図で「△3二銀と引いて大丈夫なら後手を持ちたい」と話していました。本譜の広瀬竜王の選択はどうなるでしょうか。残り時間は▲広瀬竜王11分、△渡辺棋王1時間11分と差がついています。
(文)