【永瀬七段の談話】
――終盤、大変な攻防になりましたが、どう感じていましたか。
「最初は少しやれているかなと思ったのですが、最終盤はかなり悪くなってしまった気がしました。どこかに大きな問題があった気がします」
――敗戦を覚悟したような局面もあったのでしょうか。
「形勢的にはかなり厳しいと思ったのですが、持ち時間があまりなかったので、そこまで考える余裕がなかったです」
――再び優勢になったと感じたのはどのあたりでしょうか。
「最終手の▲2九香に応対がなければ、勝ちになっているのではないかと思いました。
――これで2勝2敗となって、最終局を残すのみとなりました。次の対局に向けていかがですか。
「もう1局指せるということで、一生懸命頑張りたいと思います」
【渡辺棋王の談話】
――終盤は逆転したのではないか、という控室の評判でしたが、ご自身ではどう感じていましたか。
「そうですね、何か逆転したんじゃないかなと。ちょっとビックリしたんですけど」
――その将棋が再逆転したのは、どのあたりでしたか。
「角を7四に出られる筋(151手目)に気づいてなくて。その前に△7六歩(140手目)~△7七銀と寄せにいったのが、ちょっとまずかったかもしれないです」
――中盤は厳しかったように見えましたが、ご自身ではいかがですか。
「いや、もう全然ダメで。途中はひどすぎたと思います」
――最終局に向けていかがですか。
「今日はちょっと終盤に悔いが残る指し方をしてしまったので……。次は悔いの残らない将棋を指したいと思います」
(八雲)