2018年2月

2018年2月25日 (日)

対局翌日の25日(日)、北國新聞会館では第22回北陸ジュニア棋王戦(北國新聞社・富山新聞社・日本将棋連盟石川県支部連合会主催、金沢市特別協力、金沢市教育委員会・北陸放送・テレビ金沢・エフエム石川・ラジオかなざわ・ラジオこまつ・ラジオななお・金沢ケーブルテレビネット後援)が行われました。参加者157人は昨年の120人を上回る大会史上最多人数となりました。参加者は渡辺棋王、永瀬七段、木村九段と握手をして楽しいひとときを過ごしたことでしょう。

Dsc_3530 【久保幸男・北國新聞社取締役事業長】​​​
多くの方にご参加いただき、ありがとうございます。今日は例年を超える160人近くの方にエントリーしていただきました。いま将棋が熱いです。若い力が大挙して、機運が高まっているということでしょう。

Dsc_3557 【山田啓之・金沢市教育委員会教育次長】
藤井聡太さんの29連勝や史上最年少六段昇段、羽生善治竜王の国民栄誉賞など、いま将棋界には熱い視線が注がれています。裾野が若い人にまで広がっていますね。今日は日頃の練習の成果を発揮してください。

Dsc_3599 【渡辺明棋王】
今年は本当に人が多くて、将棋の流行を実感します。今日はサッカー選手の本田圭佑さんの言葉を紹介します。本田選手はここから4、5キロの場所にある星稜高校の出身です。本田選手は大きな夢を持ってくださいとはいうけれど、それか叶うとはいわないそうです。向き不向きや才能はみんな違うけど、目標に向かって努力し、頑張るのが大事ということなんですね。今日は緊張するかもしれないですが、普段の実力を発揮してほしいです。将棋だけでなく、学校の勉強や家のお手伝いをすると完璧ですよ(笑)

Dsc_3604 【永瀬拓矢七段】
石川県に来るのは今回が初めてでした。将棋をやると記憶力が上がると思います。また、年齢にかかわらず、プロになる道が開かれています。将棋は才能が関係ない競技です。今日はたくさん負けるかもしれないですが、明日は勝とうという意欲を持つのが大事だと思います。

Dsc_3639 【木村一基九段】
勝ちたい人ばかりだと思いますが、今日は負けるのは恥ずかしくないことを知ってほしいです。強くなるためには、なぜ負けたかを振り返る。相手によい手を指されたら、それを覚えてください。将棋はわからないことを考える、切り開いていくことが多いです。もしお子さんが失敗しても、一生懸命考えていたら親御さんは褒めてあげてください。

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(琵琶)

2018年2月24日 (土)

両対局者は大盤解説会場から対局室に戻って感想戦が行われました。感想戦は敗れた渡辺棋王がリードして19時32分に終了しました。

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以上で本日の中継は終了となります。ご観戦いただきまして、ありがとうございました。第3局は3月11日(日)に新潟市「新潟グランドホテル」で行われます。どうぞお楽しみに!

(琵琶)

主催者インタビューを終えると、両対局者はファンの待つ大盤解説会場に移動して簡単な感想戦を行いました。渡辺棋王は「角のサンドウィッチが痛かったですね」と永瀬七段の巧みな攻めを振り返っていました。

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(琵琶)

Dsc_3355_2  【勝った永瀬七段の談話】
――序盤は先攻されていたように感じましたが、実際はいかがでしたか?
「先攻できればと思ったんですけど、あまり自信がなかったです。形勢が五分ならいいなと思いました」
――自分のペースになったと思ったのはどの辺りですか。
「最後の▲7三歩成(119手目)で、こちらの玉に詰みがなければと思いまして」
――▲9八玉(59手目)と寄った手はいかがでしたか。
「他の変化が自信なかったので、消去法で仕方がないかなと」
――終盤は角2枚でうまく攻めることができたのではないですか。
「間違えている気もしたので、もう少しいい手があったのかなと思いました」
――1勝1敗になりました。第3局の抱負をお願いします。
「いつもどおり頑張りたいと思います」

Dsc_3375 【敗れた渡辺棋王の談話】
――序盤はペースを握っていたように感じましたが、いかがでしたか。
「一局の範囲かなと思いました」
――どの辺りから形勢が悪くなったのでしょうか。
「▲9八玉(59手目)と寄られて、そこで思わしい対応がなかったので。そのあとは苦しかったです」
――最後はあと一歩足りない感じでしょうか。
「ずっと駒損なので足りないと思います」
――1勝1敗となり、第3局は山場になると思いますが、いかがでしょうか。
「月も変わるし年度末になるので、残り3局を精一杯やりたいと思います」

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(琵琶)

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図の局面で渡辺棋王が投了しました。終局時刻は18時42分。消費時間は、▲永瀬3時間53分、△渡辺3時間41分。
勝った永瀬七段は、シリーズ成績を1勝1敗のタイに戻しました。第3局は3月11日(日)、新潟県新潟市「新潟グランドホテル」で行われます。

(紋蛇)

20180224d図から永瀬七段が▲2二銀とただ捨ての銀を放ちました。以下△2二同玉は▲2四飛△同歩に▲同角が飛車金の両取りになります。▲2二銀に実戦は△4三玉でしたが、▲5五桂△同金▲同飛が幸便です。飛車を手順に逃げることができた先手がリードを拡大したようです。

(琵琶)

対局場の北國新聞会館から徒歩10分弱の場所に長町武家屋敷の町並みが見られます。藩政時代の面影を残しながら、喫茶店では抹茶やぜんざいを楽しむことができます。人気の観光スポットのひとつで、海外からの観光客も訪れる名所です。

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(琵琶)

20180224c 図は渡辺棋王が△3三同玉と応じた場面です。対して永瀬七段が巧みな順を見せました。▲5一角と打ち、△4二銀に▲2五歩がそれです。△3五銀とかわすと▲1五角が痛打になります。また△5一銀と角を取ると▲2四歩△同歩に▲3五角が飛車取りと▲2四角を見た両狙いとなります。実戦は△2五同銀▲1五角△2四桂▲2五飛と進みました。控室では「後手変調」との声が上がっています。

(琵琶)

20180224b15時30分ごろ、局面は図を迎えていました。▲8七歩は△4六飛▲同歩に△7六歩で、銀2枚と飛車の交換で駒損の先手がまずいといわれています。永瀬七段の指し手は▲9八玉でした。以下△9六飛▲9七歩△4六角▲同歩△同飛が変化の一例で「難しいながらも後手ペース」と立会人の木村九段は解説しています。

(琵琶)

金沢市民の台所といわれる近江町市場に藤森五段と室田女流二段が訪れました。海産物を中心に石川県の名産が楽しめる人気スポットのひとつです。白身の王様といわれるのどぐろを楽しみました。藤森五段は「のどぐろ特有の脂が濃厚で絶品でした」と頬を緩めていました。あぶりのどぐろを楽しんだ室田女流二段は「濃厚な味わいが口の中に広がって美味しかったです」と満足げに語っていました。

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(琵琶)