（シリーズ２勝目だが、厳しい表情の千田六段）

（110手目△９二玉に代えて△７三桂打の変化が時間を掛けて調べられる。感想戦は20時５分に終了した）

本局の中継は以上です。第４局もお楽しみに。ご観戦ありがとうございました。

（吟）

（終局直後にコメントを話した両対局者は大盤解説会場に向かった）

（ファンの前で感想を話した両対局者）

（吟）

――　終盤のポイントは？

千田　最後の最後、△９二玉に代えて△７三桂打だと……。△９二玉に▲９五歩で勝ちになったかなと思いました。

――　序盤から中盤は？

千田　ゴキゲン中飛車の最先端の将棋で、研究課題のひとつです。まずまずうまくいったかなと思います。

――　初タイトルまで、あと１勝になりました。

千田　次は後手番ということもありますし、しっかり第４局に向けて対応したいと思います。

――　序盤はどうでしたか。

渡辺　全然ダメでしたね。分れがちょっと……。準備がたりなかったですね。

――　終盤は？

渡辺　元がダメな将棋でしたから。

――　１勝２敗で残り２局になりました。

渡辺　あとがなくなりましたが、普段通り指したいと思います。

（吟）

図の局面で渡辺棋王が投了を告げました。第３局は千田六段が勝って対戦成績を２勝１敗とし、タイトル奪取にあと１勝と迫りました。終局時刻は19時２分。消費時間は▲千田３時間58分、△渡辺３時間59分。第４局は３月20日（月・祝）栃木県宇都宮市「宇都宮グランドホテル」で行われます。

（八雲）

▲５九銀と桂を取って、千田六段は決めに出た。渡辺棋王は時間を使わずに△２四角と打った。後手玉が詰むかどうかの勝負だが、▲７一馬△同金▲７二金△同金▲７一銀から即詰みがある。

（吟）

図は△５七桂と後手が打った局面。「▲５九金なら△４七桂ですね。▲５七同香△同歩成▲同銀△５一香（△５五飛は▲６四馬がある）の順が考えられます。▲５七同銀△同歩成▲同香と香を残すのが分かりやすいですかね。後手が猛追していますが、まだ先手がいいと思います」と佐藤康九段。

（吟）

図の△５二角に佐藤康九段は「▲２一竜や▲５八香、▲５九香や▲９五歩など、いろいろありますね。後手が逆転するのは難しそうです。先手は横から攻められる手だけ計算すればいいので、読みやすいです」と話す。

（シリーズ２勝目に近づいている千田六段）

（吟）　

（大盤解説会場は立ち見のお客さまも出ている。来場者は300人弱ということだ）

（佐藤康九段も解説に参加し、３人で行っている）

（吟）

図は▲７六桂に△４七角成とした局面。立会人の佐藤康九段は「１一の香を取れる形で、先手の駒得が約束されています。飛車と角の差が出そうで、先手よしです。先手は△６六桂▲同歩△５六馬の王手竜に気をつけながら攻める必要があります」と話す。

（控室で継ぎ盤を前にモニターを見る佐藤康九段）

（吟）

メディアシップは新潟日報本社ビル。オフィスや商業施設、日報ホールやスタジオなどの文化施設も入っている。高さ105メートル、地上20階の高層ビル。「帆に風をうけて進む北前船」をモチーフとした建物外観。

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（吟）