2017年2月

2017年2月 5日 (日)

20170205a図の45手目▲3五歩と歩がぶつかった局面。ここで渡辺棋王が7分使って12時になり、昼食休憩に入りました。消費時間は▲千田1時間18分、△渡辺1時間13分。
対局は13時再開です。(銀杏)

控室に焼津の名産品が届けられました。地元の焼津港で水揚げされたマグロやカツオを使った加工品が多く、削り節や角煮がご飯のおともとして人気です。

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(紋蛇)

千田六段の初手▲3八銀の棋譜をご紹介します。指されたのは昨年3月の棋王戦予選・船江恒平五段戦で、先手が勝利を収めています(段位は当時)。

開始日時:2016/03/18 00:00:00
終了日時:2016/03/18 18:55:00
先手:千田 翔太
後手:船江 恒平

▲3八銀

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△3四歩 ▲2六歩 △4二飛▲6八玉
△6二玉▲7八玉 △7二玉▲9六歩
△8二玉 ▲9五歩 △3二銀▲3六歩
△4四歩 ▲3七銀 △9二香▲5六歩
△9一玉▲2五歩 △3三角▲3五歩

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△4三銀 ▲3四歩 △同 銀▲5八金右

△8二銀 ▲7六歩 △7四歩▲4六銀

△7一金▲6八金上 △5二金▲3八飛

△4五歩

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▲3三角成 △同 桂▲5七銀 △4三金

▲2八飛 △7三角▲5五角 △6二角

▲2四歩

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△同 歩▲同 飛 △2三歩 ▲2七飛

△2二飛▲7七桂 △5四歩 ▲6六角 △8四歩

▲8六歩 △8三銀▲5五歩 △同 歩

▲同 角 △8二金 ▲5四歩 △4四金
▲6六角 △5五歩 ▲8五歩 △5四金

▲8四歩 △同 銀▲5六銀

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△4四角▲8四角 △5六歩 ▲8三歩

△同 金▲5一角成 △7五歩 ▲8四歩

△8二金▲8三銀

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△7六歩▲8五桂 △9九角成▲8二銀成

△同 飛 ▲7三桂成 △8四飛▲8三歩

△8九馬 ▲6九玉 △7九馬▲同 玉

まで89手で先手の勝ち

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(紋蛇)

本局は千田六段の初手▲7八金からスタートしました。

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タイトル戦で初手▲7八金が指されたのは、1982年の第21期十段戦七番勝負第2局▲中原誠前名人-△加藤一二三十段(肩書はいずれも当時)戦のみです。

千田六段は初手▲7八金を、一昨年のNHK杯戦・糸谷哲郎八段戦でも指していました。ほかに▲5八玉(今年1月の棋聖戦・谷川浩司九段戦)や▲3八銀(昨年3月の棋王戦・船江恒平五段戦)でも採用しています。

渡辺棋王はやや手を止めてから△8四歩と飛車先を突きました。△7七角成で、戦型は角換わりになっています。

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4八金・2九飛は流行の布陣で、千田六段が昨年のNHK杯決勝戦で採用してから爆発的に増えました。渡辺棋王も△8一飛から先手と同じように攻撃態勢を構えています。

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10時40分ごろの局面は、▲4六角に△6四角と合わせたところ。控室の青野九段、森下九段は「ほとんど見たことがない。力戦形」で意見が一致しています。序盤から構想力を問われることになりそうです。

9時、対局が開始されました。眉間にしわを寄せた千田六段。深い前傾姿勢で指された初手は、▲7八金でした。振り飛車にされると損になりやすいので、やや珍しい手です。やや間があって、渡辺棋王は△8四歩と飛車先を突いています。

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(紋蛇)

先に入室したのは千田六段。数分後に渡辺棋王が上座に着き、駒箱が開けられました。

第1局の先後は振り駒で決定されます。記録係の佐々木大四段が、渡辺棋王の振り歩先で振り駒を行いました。結果はと金が3枚で、先手番は千田六段です。対局開始を待つまでの間、千田六段の眼光が鋭いのに対し、渡辺棋王の表情は落ち着いていたように見えました。

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(紋蛇)