両対局者の退出後、大内九段、松尾七段、室谷女流初段、谷川九段がそれぞれ明日の見どころについて語りました。同時に直筆色紙の抽選も行われ、当選した方は笑顔で色紙を受け取っていました。
■大内延介九段
「明日の戦法はどんな戦法になっても大した問題ではありません。中終盤のねじり合い、これが興味深い。4時間ですので、必ず秒読みになります。どうしてこういう手が指せるのだろうというのを見守ってほしいですね」
■松尾歩七段
「明日は大盤解説や指導対局を担当します。よろしくお願いします。大内先生も申し上げられていましたが、中終盤で見どころが続くと思います。
序盤の戦型は、矢倉か角換わりになると予想します。どちらも激しい展開が予想され、中終盤のねじり合いを羽生名人、渡辺棋王ともに得意にしていますので、1手のミスも許されない、目の離せない将棋になると思います」
■室谷由紀女流初段
「タイトル保持者同士の五番勝負。鋭い切れ味の渡辺棋王、序盤巧みな羽生名人と序盤から目の離せない展開になると思います。明日は将棋まつりが行われます。そちらにも足を運んでくださればと思います」
■谷川浩司九段
「棋王戦は持ち時間が4時間ですので、先手のとき、後手のときの準備をしていると思います。直近の対局はJT杯の決勝戦だったと思います。そのときは、渡辺棋王が新手を出し、羽生名人が対応しきれずに完敗を喫しました。
この将棋が二人の中に大きく占めていると思います。この将棋をもう一度指したいと思えば相矢倉になるでしょうし、後にしたいと思えば角換わりになると思っています」
(書き起こし=銀杏、写真=文)