2014年2月22日 (土)

超急戦に突入

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後手番を持つ渡辺棋王の作戦は、意表のゴキゲン中飛車。今週行われた王将戦七番勝負第4局でも採用したが、羽生善治三冠に敗れている。対して三浦九段は、超急戦と呼ばれる変化に誘導。これに渡辺棋王が△5六歩(図)と応じて、いきなり戦いに突入した。序盤、中盤を飛ばしていきなり終盤に飛び込む、数ある戦型の中でも苛烈を極める形だ。しばらくの間「振り飛車有利」とされていた形だが、最近は居飛車に有力な手が出て流れが変わっている。最前線の戦いに注目だ。
棋王戦の金沢対局では、2011年に行われた第2局、▲渡辺明竜王-△久保利明棋王戦(肩書きは当時)でも超急戦が登場している。本局がこの形になったのも何かの縁なのかもしれない。

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