郷田真隆棋王に渡辺明竜王が挑戦する第38期棋王戦五番勝負、第4局は3月24日(日)に栃木県宇都宮市「宇都宮グランドホテル」で行われる。第3局までの成績は渡辺竜王2勝、郷田棋王1勝。渡辺竜王が勝てば棋王獲得(竜王・王将と合わせて三冠)、郷田棋王が勝てばフルセットに持ち込まれる。
立会人は加藤一二三九段、現地大盤解説は藤井猛九段と片上大輔六段、記録係は伊藤和夫三段が務める。ニコニコ生放送の解説担当は中村太地六段と貞升南女流1級。
棋譜・コメント入力は文、ブログは牛蒡が担当する。
■主催
共同通信社 http://www.kyodo.co.jp/
下野新聞社 http://www.shimotsuke.co.jp/
日本将棋連盟 http://www.shogi.or.jp/index.html
■対局場
宇都宮グランドホテル http://www.utsunomiya-grandhotel.co.jp/
栃木県宇都宮市 http://www.city.utsunomiya.tochigi.jp/
■生中継・解説
ニコニコ生放送 http://live.nicovideo.jp/watch/lv127616813
(対局場に掲げられた下野新聞社の社旗)
(牛蒡)
2013年3月
本日の棋譜
感想戦(2)
(烏)
感想戦(1)
(左は観戦記担当の鈴木宏彦氏)
(烏)
大盤解説会場へ
郷田棋王 「▲5二角(65手目)に期待していたのですが、△9四桂と打たれてしまって。▲9八銀と打つのでは苦しいと思いました。駒の働きが悪すぎるので……。今日はあまりいいところがなかったので、第4局は巻き返せるように指したいと思います」。
渡辺竜王「▲5二角(65手目)に銀を逃げていると▲6三角成から▲7四馬で勝てない将棋になってしまいます。なので△9四桂と打って勝負しました。△4三銀(70手目)のところですぐに攻めていくと、攻めが切れてしまうかなと。△2四歩(78手目)の局面は、具体的な手段は難しかったですが、少し良くなったかと思いました。今日の将棋は、わからないところもありましたが、まずまず指せたかなと思います。第4局は2週間後ですが、引き続き棋王戦に注目してください」。
(烏)
終局直後
渡辺竜王「△8七飛成と竜を作って攻めが切れなくなったので、勝ちになったかと思いました」
郷田棋王「銀得でも自信がありませんでした。(9八銀の)形が悪いので……」
(烏)
渡辺竜王勝利
郷田真隆棋王に渡辺明竜王が挑戦する第38期棋王戦五番勝負第3局は、17時56分、110手で渡辺竜王の勝ちとなりました。消費時間は郷田3時間57分、渡辺3時間6分。この結果、渡辺竜王が2勝1敗となり、棋王奪取に王手をかけました。郷田棋王はカド番です。第4局は3月24日(日)に宇都宮市「宇都宮グランドホテル」で行われます。
後手勝勢
「△6五歩と突かれて、どう応じても粘れそうにないです」(青野九段)
郷田棋王は時間も切迫しており、かなり苦しい状況のようです。
(烏)
つらい手
△8七飛成と成り込んだ局面は、「はっきり後手よしでしょう。▲7八金と受けるくらいですが、△8八角と打ち込まれて支えきれません。以下▲同金は△6七竜、▲6九玉は△6六角成、▲6八玉は△8二竜で収拾がつきません」(青野九段)
実戦は△7七金打(下図)と桂の利きに打って辛抱しましたが、これでは先手がつらいという評判です。
(烏)
間違いなく言えるのは
「やはり▲2七桂の構想がよくなかったようです。間違いなく言えるのは、現局面が後手優勢であるということです。△7九金から飛車を成り込む手、△5六歩と取り込む手、他には△8八歩▲同玉△7九角という筋もあります」(青野九段)
(烏)