2011年3月 6日 (日)

欲張る先手、仕掛けたい後手

20110306_39
10時30分頃の局面。互いに堅く玉を囲っている。久保棋王は穴熊をさらに発展させ、端の位との相性を生かそうとしている。右側で徹底的にポイントをあげようという積極的な構想だ。ただし現状は6九の金が離れているので、かなり欲張っていると言えそう。いっぽうの渡辺竜王はきれいな銀冠。駒の連結がよく、強い戦いができる。たとえば大駒を交換するような展開になれば後手有利だ。
久保棋王は何はなくとも▲5九金~▲4八金~▲3八金左と、金を穴熊にくっつけていきたい。逆に言えば、渡辺竜王にとっては今が戦いのチャンス。有力手は△7二飛。こうして先手陣を揺さぶり、久保陣が安定しないうちに戦いを仕掛けていきたいところ。

(文)