2010年2月

2010年2月26日 (金)

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(座布団交換中)

森九段「何か他に気になるところはありますか?」
佐藤九段「座布団、もう少し薄いのはないでしょうか」
関係者「それならあそこに…」
久保棋王「では私も試してみます」

佐藤九段「そうですね。こちらの(薄い)ほうがいいんですけど…あっ、でも対局開始のときはこちら(当初の厚い座布団)でもいいですよ。撮影が終わったら変えますので、ええ」
久保棋王「私はどちらでもいいので、最初からこちら(薄い座布団)にしましょう」
森九段「いいの? 立派な座布団なのに、変えちゃうの?」

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(最後に記録机を対局者側に寄せて検分は終了。久保棋王の後ろには当初用意されていた座布団が置かれている)

(翔)

第35期棋王戦五番勝負第2局は、2月27日(土)に石川県金沢市「北國新聞会館」にて指されます。

本局の立会人は森けい二九段。
現地大盤解説は橋本崇載七段、聞き手は井道千尋女流初段。
記録係は福間健太二段。
自宅解説チャットは、大平武洋五段と千葉幸生五段にお願いしています。

現地からは烏記者と翔がお伝えしてまいります。よろしくお願いいたします。

(翔)

2010年2月 7日 (日)

対局のあった翌日、午前中に上海の観光地の中でもポピュラーな豫園エリアを観光しました。このエリアは、近代化がすすむ上海市の中で、最も中国的な趣をかもし出している場所で、日本で例えれば、浅草あたりに相当します。但し、こちらも上海万博開催に向けての準備と春節を迎える準備とが、あちらこちらですすんでおり、ところどころで工事が行われています。
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本来であれば、この豫園にある、湖心亭 で飲茶の予定でしたが、ここも内装工事中で、訪れることができませんでした。この湖心亭は、池の中に佇む九曲橋を渡っていきます。クリントン大統領が訪れ、飲茶したことでも有名で、老舗店です。といわけで、そこをバックに記念撮影(下左写真)のみ行いました。
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2010年2月 5日 (金)

Dsc_0331 中国・上海市で行われた第1局は、久保棋王の粘りも及ばず、134手で後手の佐藤康光九段が激戦を制しました。終局は、午後7時18分。
序盤から手将棋模様の超急戦でしたが、中盤から終盤にかけて、両者の持ち味を出した熱戦でした。まさに、海外対局に相応しい将棋だったといえると思います。

佐藤九段は、タイトル奪還にむけ、この勝ち星を弾みにつけたいところ。一方の久保棋王には、第2局以降の巻き返しに期待したいところです。尚、第2局は、2月27日(土)石川県金沢市「北國新聞会館」にて行われます。
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Zumen03 94手目、佐藤九段の△4五桂は、相手の馬筋を消しつつ攻めにも利かす味の良すぎる一手。もともと取られそうな桂が大手を振って活躍されては、たまらない。この一手で佐藤九段の勝ちが見えてきたか?と控え室の評。

Zumen02_2 一時は優勢と思われていた佐藤九段ですが、やや微妙な雲行きとなっているようです。佐藤九段が受けて勝つという展開が予想されます。76手目の△6四馬は、まさにその現れといっても良さそうな手です。依然、厳密には佐藤九段が良いだろう、とのことですが、勝つためには長い道のりとなりそうです。

Dsc_0320控え室の検討も熱を帯びてきた、17時20分頃の控え室の模様。人の出入りも俄かに慌しくなってきました。66手目・佐藤九段の△3四銀に、控え室での検討陣も、「おぉっ!」。「佐藤さんの手つきが怒っているように見えたね。」。
検討では、佐藤九段が優勢ということです が、なかなか簡単ではないようです。

Dsc_0309_2今回の上海対局を実施するにあたり、上海支部の全面的な協力がありました。多大な尽力を頂き、 今回初の中国語訳の棋譜中継ページを実施するにあたっても、惜しみないご協力があってこそできたものです。左写真は、中国語訳に協力頂いた許さん(左)と湯さん(右)です。

また、同時に同ホテル内にて、将棋大会も開催され、多くの方が参加しました。写真は、決勝戦の模様です。この後、両対局者が終局後に表彰式に参加する予定です。
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下写真は、前夜祭で乾杯の音頭をとる上海支部代表・許建東氏。
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今回の対局会場となったレキシントンプラザホテルは、いわゆる上海の繁華街からはやや離れた場所に立地しています。但し、こちらも再開発が活発で、現在工事中の所や区画整備を行っている所などが多くあります。このホテルの正面入り口側もその対象と言えるでしょう。立派なホテルとは対照的に、区画整備されつつある古い建物の対比が鮮烈です。また、下写真は、宿泊部屋の窓から日の出前に撮影したものです。
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