▲里見香－△中澤戦は、昼食休憩の△８八角成の局面から▲５三銀△８九馬▲６四銀成△同飛▲７三角成△６七飛成▲４五桂と進みました。先手は馬、後手は竜を作り、強気に攻め合う展開になっています。図の▲４五桂は次に▲５三歩成のと金攻めが狙い。中澤女流初段の受けに注目です。

（再開してすぐに▲５三銀と打ち込んだ里見女流四冠）

（中澤女流初段はうまくしのぎ、反撃の手番を得たい）

（局面は勝負どころを迎えている）

12時、この局面で昼食休憩に入りました。ここまでの消費時間は▲伊藤38分、△室谷１時間22分。昼食の注文は両者ともなし。室谷女流三段は買い出しでバナナ１本を頼んでいます。対局は12時40分に再開されます。

（室谷女流三段が残って考えていた）

▲里見香－△中澤戦は、図の48手目△８八角成の局面で12時になり、昼食休憩に入りました。ここまでの消費時間は▲里見女流四冠50分、△中澤女流初段１時間９分。 昼食の注文は、里見女流四冠が一口ヘレカツのサービスランチ（ご飯少なめ、イレブン）、中澤女流初段の注文はありません。対局は12時40分から再開されます。

（昼食休憩時の対局室）

（里見女流四冠の昼食、一口ヘレカツのサービスランチ）

時刻は11時30分を回り、▲里見香－△中澤戦は44手目△５七歩まで進みました。この歩は▲同飛とタダで取れそうですが、△６五桂が端角のにらみをかわし、味のよい活用になります。すでに中盤の勝負どころを迎えており、ここ数手の攻防で優劣の差がつくかもしれません。

（中澤女流初段は得意の急戦策でリードを奪えるか）

▲伊藤－△室谷戦は相振り飛車になりました。３筋で小競り合いが起こり、銀交換のあとに両者とも銀を再び盤上に打ちつけています。先手陣はバラバラですが、攻めを封じにかかる方針でしょう。本局はねじり合いになるかもしれません。

（自玉方面での戦いは伊藤女流三段の得意とするところ。ペースをつかめるか）

▲里見香－△中澤戦は、里見女流四冠のゴキゲン中飛車に対し、中澤女流初段が２枚の銀を四段目に繰り出す急戦策で挑んでいます。図の△７三桂の局面は、中澤女流初段の兄弟子に当たる、藤井聡太棋聖の将棋で前例があり、本譜は里見女流四冠が▲７五歩△８四飛▲９五角と動いていきました。

（里見女流四冠は復位を目指しての第一戦）

（先手の伊藤沙恵女流三段）

（後手の室谷由紀女流三段）

（対局開始前の様子）

定刻の10時を迎え、対局が始まりました。振り駒の結果、歩が３枚で、先手は里見女流四冠です。

（対局開始の一礼）

（先手番の里見香奈女流四冠）

（後手番の中澤沙耶女流初段）

（▲７六歩△８四歩の出だしになった）

７月28日（火）は、第10期リコー杯女流王座戦（株式会社リコー主催、日本経済新聞社特別協力）本戦１回戦より、里見香奈女流四冠－中澤沙耶女流初段戦、室谷由紀女流三段－伊藤沙恵女流三段戦の２局をお送りします。

対局場は、里見香－中澤戦が「関西将棋会館」、室谷－伊藤戦が「東京・将棋会館」。それぞれ対局開始は10時で、先後は振り駒で決定します。持ち時間は各３時間（チェスクロック方式）で、使いきると１手60秒未満の秒読みです。

【里見香奈女流四冠－中澤沙耶女流初段戦 - 棋譜中継】
http://live.shogi.or.jp/joryu_ouza/kifu/10/joryu_ouza202007280101.html

【室谷由紀女流三段－伊藤沙恵女流三段戦 - 棋譜中継】
http://live.shogi.or.jp/joryu_ouza/kifu/10/joryu_ouza202007280201.html
※室谷－伊藤戦は「リコー将棋AIシステム」を使用して指し手が記録されます。

▼本戦２回戦の組み合わせ

┌ 里見香奈女流四冠－中澤沙耶女流初段
└ 鈴木環那女流二段－石本さくら女流初段（７月30日対局）

┌ 山根ことみ女流二段
└ 岩根忍女流三段

┌ 加藤桃子女流三段
└ 甲斐智美女流五段

┌ 藤井奈々女流初段
└ 室谷由紀女流三段－伊藤沙恵女流三段

インターネット中継は、里見香－中澤戦を夏芽が、室谷－伊藤戦は生姜記者と牛蒡記者（写真撮影）が担当します。よろしくお願いいたします。