2019年6月30日 (日)

第9期リコー杯女流王座戦は二次予選を終えて16人の代表が出そろい、いよいよ本戦トーナメントが開幕します。本トーナメントの勝ち抜き者が里見香奈女流王座に挑戦します。開幕を飾るのは西山朋佳女王-清水市代女流六段戦(東京・将棋会館)と水町みゆ女流1級-藤井奈々女流1級戦(関西将棋会館)です。
対局は10時開始。持ち時間は各3時間(チェスクロック使用)、使い切ると一手60秒未満で着手します。先後は振り駒で決定します。

【時間計測方式変更のお知らせ】
リコー杯女流王座戦では、第8期まで本戦の時間計測方式を1分未満を切り捨てるストップウォッチ方式で行っておりましたが、第9期より切り捨てを行わないチェスクロック方式に変更いたします。なお、タイトル戦五番勝負についてはストップウォッチ方式を継続いたします。

【リコー将棋 AI棋譜記録システム 実証実験】
第9期リコー杯女流王座戦本戦トーナメントでは、一部の対局で棋譜を自動的に生成する「リコー将棋AI棋譜記録システム」の実証実験を行います。詳しくは以下のページをご覧ください。

・日本将棋連盟とリコーが「リコー将棋 AI棋譜記録システム」を共同開発(日本将棋連盟HP)
https://www.shogi.or.jp/news/2019/06/_ai.html


中継は関西対局を虹、東京対局を八雲が担当いたします。どうぞよろしくお願いいたします。

2019年6月27日 (木)

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(感想戦中の鈴木女流二段)

――本局の感想、勝負のポイントはいかがでしょうか。

鈴木 まず少しいいかなと思っていて、特に(78手目)△5三玉のところでは手ごたえがあったのでのですが、(115手目)▲1六金という手をうっかりしてしまって、駒得がなくなり、ヨリが戻ってしまったか、逆転していると思いました。
最後の最後、(156手目)△7六銀が詰めろだったので、そこでこちらに勝ちがあると確信しました。
かなり長手数で、一局勝つのは大変だなと思いました。

――本戦の抱負をお願いします。

鈴木 純粋にうれしいと思っています。今日ご覧いただいたように、一局を勝つというのは本当に大変だなと実感いたしました。実は今月から女流棋士会の役員を務めることになっていまして、二足の草鞋を履きながらも、一局一局精一杯、丁寧に指していきたいと思います。

――ファンに向けてひと言。

鈴木 いつもご覧いただきまして、ありがとうございます。この本戦入りの一番は弱いところが露呈してしまったので、しっかり反省して、次局はもう少しいい将棋を皆さんに見ていただけるように頑張ります。

以上で本日の中継は終了です。ご観戦、ありがとうございました。

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後手はスルスルと入玉を果たしましたが、先手の攻め駒も迫っています。後手はうまくやれば玉が詰まされることはなさそうですが、駒を打ちすぎると攻めに窮するかもしれないのが、悩みどころでしょうか。

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(鈴木女流二段が入玉を果たす)

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(伊奈川女流初段はどこまで攻めて、戦果を挙げられるか)

※この記事の写真の撮影には、PENTAX K-3を使用しました。

74昼食休憩明けからは、後手が攻める流れになりました。特に後手が図の△7六飛としたことで、より激しくなりそうな雰囲気です。この7六飛はもう後手陣に戻ることはできず、▲7七歩または▲7七香には飛車を渡しての攻め合いが予想されます。そうなると後手陣も飛車に弱い陣形なので、収まりがつかなくなりそうです。

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(鈴木女流二段が攻めかからんとしている)

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※この記事の写真の撮影には、PENTAX K-3を使用しました。