2011年12月26日 (月)

Kiou20111226010137

図は32分使って郷田九段が▲1六歩と突いた局面。▲1六歩までの消費時間は▲郷田九段32分、△広瀬七段12分。

本局は相穴熊の戦い。本戦トーナメント決勝▲広瀬七段-△郷田九段も相穴熊。広瀬七段の四間飛車穴熊に郷田九段が居飛車穴熊を採用した。本局は広瀬七段の中飛車。飛車の一路の違いが大きな違いである。

20111226_14

本局はゴキゲン中飛車で穴に潜った広瀬七段。

(吟)

20111226_163435

棋王戦本戦トーナメントはベスト4から敗者復活戦がある。郷田九段は中川大輔八段、広瀬七段を撃破し挑戦者決定戦へ進出。
広瀬七段は糸谷哲郎五段に勝利したものの郷田九段に破れ敗者復活戦に回る。敗者復活戦で再び糸谷五段を破って挑戦者決定戦に進出した。

20111226_13 20111226_12

勝者組から決定戦に進出した郷田九段はあと1勝で挑戦権を獲得できる。第23期(1997年)以来の棋王挑戦を目指す郷田九段。
敗者組から勝ち上がった広瀬七段は挑戦権を獲得するには連勝が条件になる。昨期は勝者組で挑戦者決定戦に進出した広瀬七段だが渡辺明竜王の前に惜しくも涙を飲んだ。再び挑戦者決定戦の舞台に帰ってきた広瀬七段。本局に勝利し、第2局に持ち込みたいところだ。

久保利明棋王に挑戦するのは果たしてどちらだろうか。

(吟)

20111226_007

先に特別対局室入りした広瀬七段。気持ちを落ち着ける。

20111226_008

9時54分に入室した郷田九段。すぐに駒袋が開けられた。

20111226_009

20111226_10

記録係の大橋貴洸三段(所司和晴七段門下)が振り駒を行う。

20111226_11

郷田九段の振り歩先で振り駒。歩が4枚出て郷田九段の先手に決まった。

(吟)

Kiou201112260101_6 広瀬七段の作戦はゴキゲン中飛車でした。四間飛車穴熊のイメージが強いですが、ゴキゲン中飛車も広瀬七段の得意戦型の一つです。広瀬七段は同一局面を後手番で16勝3敗と8割を超える勝率(0.842)を上げています。郷田九段の作戦が注目されます。(銀杏)

第37期棋王戦挑戦者決定戦第1局、郷田真隆九段-広瀬章人七段戦は12月26日10時より東京・将棋会館「特別対局室」にて行われる。

20111226_001

本サイトの棋譜・コメント入力は銀杏記者、ブログを吟が担当します。本日はよろしくお願い致します。

(吟)

2011年5月20日 (金)

第36期棋王就位式が2011年5月20日12時から東京都港区「第一ホテル東京」にて行われました。そのときの様子を紹介します。

20110520_kubo3 20110520_kubo1

20110520_koga
(古賀尚文・共同通信社取締役専務のあいさつ)
20110520_yonenaga
(米長邦雄・日本将棋連盟会長のあいさつ)
20110520_sato
(契約新聞社を代表し、佐藤英雄・下野新聞社東京支社長があいさつされた)
20110520_nakata
(来賓として中田喜高・加古川市副市長があいさつされた。加古川市は久保棋王の出身地)
20110520_1 20110520_2
(米長会長より就位状が授与された)
20110520_syuijo
(棋王就位状)
20110520_3
(古賀取締役専務から賞杯が授与された)
20110520_shiraishi
(イベントプロデューサーの白石周二さんが祝辞を述べた)
20110520_kubo4
(謝辞を述べる久保棋王)
「このたびの東日本大震災で被災された方にはお見舞い申し上げます。今期は4局指しました。主催社であります共同通信社様、および加盟社の皆様、対局を担当された下野新聞社様、北國新聞社様、新潟日報社様には感謝しております。
今期棋王戦の挑戦者は渡辺明竜王でした。後になって私の周りの方々に聞いた話ですが、2つあるうちの片方でもタイトルが残ればいいなと思われていたそうです。ただ、私は最近は対戦相手と戦うのではなく、自分自身と戦うことを主眼に置いています。と言いますのは、対戦相手は常に変わっていくので、その相手と戦うとさまざまな人と戦わないといけないのですが、自分との戦いにしてしまえば、自分の力を出し切ることに集中できるということで、そのような考えで対局に臨めたことが今回の結果につながったのかなと思います。
棋王戦の4局を振り返ると、第1局はいい将棋で気持ち良く勝てましたが、第2局は形にならない完敗でしたし、第3局、第4局も負けていてもおかしくない将棋でした。一番思い出深いのは第4局の大逆転の将棋で、途中でこれはどうせ負けだからといって中継を見るのをやめて結果も見なかった人もいて、後で結果と見て私の勝ちになっているので驚いたそうです。それほどの大逆転でした。
第4局は最終盤まで負けの将棋でした。対局中にふと、指し手とは関係なく相手の立ち場になって考えたんですね。この将棋は普通に指せばこちらが勝つことはないので、渡辺竜王は勝ちを実感しているだろうなと相手の気持ちになって考えました。もしかして、そういう気持ちを持っていれば、逆転の可能性はあるのかなと勝手に自分では冷静な感じで対局中に考えていました。その後に悪手に出るのですが、私もこう指されたら負けだと思っていた手でした。その手を指されたときに残り時間が2分あり、それを使って逆転の筋を発見できた。1分将棋だったら発見できなかったかもしれません。残り時間が大きかったのかなと思っています。
棋王戦は私にとって初めてタイトルを獲得し、またタイトル挑戦した棋戦で自分にとって縁深い棋戦だと思っています。このまま棋王を持ち続けられるように今後に向けても精進していきたいと思います」

20110520_kubo2
(久保利明・第36期棋王)

(銀杏)