大盤解説会のお知らせ
現地では13時30分から大盤解説会が行われます。
日時:2月20日(土)13時30分~(開場12時30分予定)
解説:村山慈明七段
聞き手:井道千尋女流初段
参加費:2,000円(コーヒー付き)
http://www.shogi.or.jp/topics/event/2016/02/41_11.html#41-02

(文)
抽選会、見どころ紹介
両対局者が中座したあとに、前夜祭に出席している棋士がプレゼントの抽選を行いました。抽選会のあとは橋本八段、村山七段、井道女流初段が明日の見どころを語りました。
橋本 前日の両対局者は、自然体というか、非常にリラックスしているように見えました。渡辺さんにとって年下であり、いちばん仲のいい佐藤さんとの対局ということで、やっぱり負けられないタイトル戦だと思います。本気中の本気が見られそうで楽しみですね。渡辺さんの棋風といえば鋭い切れ味です。対する佐藤さんは非常に堂々としていて、崩れない、粘り強い。また勝つときはあっという間に相手を寄せ倒します。どちらもすごい将棋で、本当にどうなるのか楽しみです。
村山 両対局者とは私も仲がいいですけど、普段から将棋の話をしたり、一緒に食事に行ったり、そんなお二人がどういった将棋を大舞台で指すのかと注目しております。戦型予想ですが、99.99パーセント横歩取りです。これはもう間違いないですね。佐藤天彦さんがいま大活躍されているのですが、もともと強いということもある中で、その横歩取りという戦法を非常にうまく使って勝ち上がっている、というところがあるんですね。明日はとっておきの対策が見られるのではないかということで、個人的にも楽しみにしています。
井道 先ほど、橋本先生と村山先生から見どころ紹介がありましたが、私は振り飛車党なので横歩取りがまったくわからないんですね。なので大盤解説会のときには、お二人の先生方に序盤からいろいろなお話をうかがっていきたいと思いますので、明日の解説会もぜひ、足を運んでいただけたらうれしいです。よろしくお願いします。
――五番勝負の展望はいかがでしょうか。大胆な予想をお願いします。
橋本 一方的には終わらないような気はします。ええ、わかりません。もうね、過激なことはいわないようになったんですよ。村山君、お願いします。
村山 2人とは仲がよくて、中立的な立場なんですけど、ここはズバリいいます。明日は天彦さんが勝つと思います。実力も実績も十分な渡辺さんと、いちばん勢いのある佐藤さんの対戦で、どちらが勝ってもおかしくないところです。ただ、短期決戦になれば渡辺さんに分があると思うんですね。そしてねじり合い、泥仕合、混沌とした将棋になれば、天彦さんが力を発揮してくるんじゃないかと。明日は横歩取りの、手数の長い、どろどろとした将棋になるんじゃないかと思ってまして。五番勝負として盛り上がるという意味でも、明日は天彦さんが一番返すんじゃないかと、大胆な予想をしておきます。
井道 フルセットを見たいという個人的な希望もありますので、最後までどうなるかわからないシリーズになると思います。
(書き起こし=虹、写真=文)
両対局者にインタビュー
花束贈呈に続いて、渡辺棋王と佐藤八段にインタビューが行われました。
――お互いの印象は?
渡辺 皆さま、改めましてこんばんは。えー、そうですね、佐藤天彦君とは14年以上友人でいるんですけど、将棋の棋風も互いに違いますし、私生活も互いにいろいろ違う……まあ彼はけっこう独特な趣味を持っているというか、趣味が変わってますので、まあ、そのへんは自分で話してもらえればと思いますけど。今回こういう大きな舞台で戦えるのはうれしくもあり、やりがいもあります。私にとっては4連覇を目指す負けられない戦いではありますので、いまどうしようかと策を練っているところです。
佐藤 皆さまこんばんは。僕は趣味がクラシック音楽とか洋服を買うこととか、棋士の中では珍しい趣味ということで、独特の価値観を持っているということになっていると思います。渡辺さんの印象は、すごくさばさばした江戸っ子、と思っています。普段会っているときは踏み切りのよさがあるんですけども、会っていないときに実は友だちのことを考えてくれているのかな、ということを感じ取れる印象があります。将棋では大変な戦略家で、いろいろと策を練られてくるということを、この1、2ヵ月で身にしみたので、それを跳ね返せるように頑張りたいです。
――金沢はいかがでしょうか。
佐藤 僕は初めて来ました。出身が福岡なので遠いという印象があったんですが、東京に住むようになって、北陸新幹線も開通したということで、身近な存在になったという感じがします。金沢の印象としては、伝統文化が息づいている町というのがいちばんの印象だったんですけれども、ちょっと調べてみると現代芸術の美術館ですとか、オーケストラ・アンサンブル金沢という日本有数のオーケストラが、個性的なオーケストラという印象があるんですけども、あるということで、かなり多様な価値観というか、新しい物を取り入れつつ、古きよきものを大切にされている町なのかな、という印象です。
渡辺 駅の雰囲気がすごい変わりましたね。食べ物はこちらの海のものがすごい好きですし、普段旅行に行くときは食べ物や温泉を狙って行くので、ここからちょっと足を伸ばすと温泉があるんですけども、そういう旅行も、新幹線が通ったことで行きやすくなったなと思いますね。
――明日の対局に向けての意気込みを。
渡辺 こちらでは何度も対局させていただいています。棋王戦だけでも5回目ですかね。ほかの棋戦でも金沢で対局しているんですけど、実は一度も負けたことがなくて……(会場から拍手)。3回、4回とやって1回も負けたことがない、という土地はほかにないので、いまのところですが、日本でいちばん相性のいい対局場なんですよね。なのでそれを継続できるように、明日も頑張りたいと思います。
佐藤 渡辺さんにとってこの町が相性のいい土地だということは聞いていたんですけど、まさかそこまで負けていないとは思っていなくて。それだけ対局して負けないというのは、タイトル戦はトップ棋士同士の戦いですから、珍しいことだと思います。ただ僕も、燃えるといったら変ですけど、自分が止めるんだという意気込みです(会場から拍手)。第1局は負けていて、金沢対局は僕にとってピンチなのかもしれないですけど、ここを契機に巻き返しを図れるように明日は頑張りたいと思いますので、応援をよろしくお願いします。
(最後に子どもたちからの質問コーナー。「最近負けていちばん悔しかった対局は何ですか」と尋ねられた佐藤八段、「厳しい質問ですね」と苦笑い。渡辺棋王は順位戦A級の対佐藤八段戦を挙げ、「今回は10倍にして返します」と意気込んでいた)
(書き起こし=虹、写真=文)
色紙抽選会、花束贈呈
前夜祭開幕
19時、金沢ニューグランドホテル4階「金扇」で前夜祭が始まりました。
■主催者あいさつ
北國新聞社 砂塚隆広・常務取締役
「第41期棋王戦五番勝負第2局を金沢で開催させていただきます。渡辺棋王、佐藤八段、ようこそお越しくださいました。『NHK将棋講座』のバックナンバーを見ておりますと、お二人は佐藤さんが中学生、渡辺さんが高校生のころから交流されていらっしゃると、書いてありました。ずっと親しい関係で気心の知れた間柄であるということですけども、明日はどんな対戦になるか、将棋ファンも固唾をのんで見守っていらっしゃることと思います。今日はほんのしばしの間ですけれども、お集まりの皆さまもお二人を囲んで、交流をしていただければと思います。
明日は午後1時半から、北國新聞会館の20階ホールで大盤解説会があります。立ち会いには小松市出身の橋本八段、大盤解説には村山七段、聞き手には私と同じ珠洲市出身の井道女流初段ということで、非常に豪華な顔ぶれで明日を迎えられます。明後日はジュニア棋王戦がございます。将棋ファンにとっては熱い3日間になるということで、大変楽しみにしております」
■主催者あいさつ
日本将棋連盟 島朗・常務理事
「皆さまこんばんは。この金沢での棋王戦開催、毎年楽しみにしていらっしゃる方は多いと思います。主催していただいております北國新聞社さま、協力をいただきました金沢市さま、地元の方、多くのお力添えに感謝いたします。また共同通信の皆さま、運営に携わっていただいております石川県支部連合会さま、皆さまに支えられていよいよ明日対局を迎えることができ、感謝いたします。
棋王戦の金沢対局では、翌日にジュニア棋王戦を併設していただいております。昨年は、北國新聞社さまにご協力いただいておりますJT将棋日本シリーズが金沢で行われました。全国で子どもたちの参加が1万人を超えまして、少子化の中、ありがたい状況であります。子どもを指導してくださっているファンの皆さまのおかげだと思いますし、対局者の渡辺さん、佐藤さんも、手本になるような、憧れになるような棋士だと思っております。
今回の対局ですが、渡辺さんも今回は勝手が違うといいますか、佐藤さんという素晴らしいライバルとの戦いです。私はいま、非常に新鮮な気持ちを抱いております。というのも、対局者の渡辺さんに佐藤さん、立ち会いの橋本さん、解説の村山さん、地元の井道さん、記録の梶浦君と、若い人がそろいました。北陸新幹線の開通とあわせまして、とても新しい感じがいたします。仲のいい2人が対局しますと、いちばんいい棋譜ができるというのが将棋です。多くのファンの皆さまが、お二人の熱戦を楽しんでいただければと思います」
■乾杯
北陸放送 田谷陽司・事業担当局長
「毎年お呼びいただきまして、感謝申し上げます。北陸新幹線によって金沢はたいへんホットな街になっております。そのホットさを上回るような、明日の素晴らしい対局を祈念いたしまして、乾杯したいと思います」
(文)





























