2018年3月11日 (日)
終局直後
――本局を振り返っていかがですか
渡辺 序盤は(用意してきた)作戦でした。こちらが飛車先の歩を切ったあと、どれくらい手ができるかという将棋なのですが、本譜は5筋の歩を伸ばして仕掛けを得られたので、まずまずかなと思いました。
――中盤戦は先手ペースでしたか
渡辺 仕掛けて駒得になったのでよくなったかと。
――勝ちを意識した場面は
渡辺 ▲7一角(77手目)で攻めがつながったので。それまでは駒得でも決定打がない場合もあると思いました。
――あと1勝で6連覇です
渡辺 第4局も近いので、しっかりと準備したいと思います。
――中盤戦以降は苦しかったでしょうか
永瀬 銀桂交換になってからは厳しいと思いました。
――終盤はいかがでしたか
永瀬 アヤができればと思ったのですが、それも難しかったです。
――反省点があるとすればどこでしょうか
永瀬 難しい局面を作れなかったのが反省点です。
――第4局に向けての意気込みは
永瀬 一生懸命頑張りたいと思います。
渡辺棋王が2勝目を挙げる

渡辺明棋王に永瀬拓矢七段が挑戦する第43期棋王戦五番勝負第3局は、17時53分に103手で渡辺棋王の勝ちとなりました。消費時間は▲渡辺2時間58分、△永瀬3時間59分。
五番勝負は渡辺棋王の2勝1敗。防衛にあと1勝としました。
第4局は3月20日に東京都千代田区「都市センターホテル」で指されます。
(銀杏)








渡辺棋王が着実にリードを広げ、勝勢に近づいています。永瀬七段は図の局面で時間を使い、一分将棋に入りました。
図の局面で永瀬七段が考慮中。△8三同飛には▲4一角や▲7一角があり、後手は苦しい状況と見られています。
65手目▲8六歩に永瀬七段は△8八歩の「勝負手」(佐藤紳七段)を放ちました。以下は銀と桂を取り合い、図の局面まで進んでいます。駒割りは▲銀銀△桂桂の交換。先手が駒得の戦果を挙げました。図で△8五歩は▲8三歩成△同飛▲4一角があります。後手は反撃したいところですが、その手段が難しいかもしれません。
15時13分、渡辺棋王が中央から動きました。図の局面で渡辺棋王は残り2時間18分、永瀬七段は残り59分。実戦は△5四同歩▲5三歩△同銀▲同桂成△同玉まで進んでいます。